「歴女・歴ドル」の版間の差分

提供: 閾ペディアことのは
ナビゲーションに移動検索に移動
(ページの作成: '''歴女'''(れきじょ)とは歴史好きの女性、'''歴ドル'''(れきどる)とは歴史に詳しい歴史好きのアイドル。 歴女の存在が特にク…)
(相違点なし)

2011年2月11日 (金) 15:38時点における版

歴女(れきじょ)とは歴史好きの女性、歴ドル(れきどる)とは歴史に詳しい歴史好きのアイドル。

歴女の存在が特にクローズアップされ、歴ドルという肩書きが実際に使われたのが2008年、翌年には歴史を好きな女性が「歴女」という名称で呼ばれることがメディア等で定着した。2011年現在、歴ドルとしては美甘子(みかこ)と小日向えりが双璧といえる。なお、歴ドルはもともとアイドル・タレントとして活動していた者が、歴史好きの部分を前面に打ち出すことで売り出しているものであり、一般の歴女がアイドル化した事例は見受けられない[1]

歴女の認知

そもそも「歴史好き」というのは男性的な趣味という印象が長らく続いてきた。

しかし、2000年ごろ以降、これまで男性的な趣味とされてきたものに女性が堂々と登場する傾向が出てきた。たとえば鉄道マニア(「鉄」)といえば男性的なものとされてきたが、現在は「鉄子」「ママ鉄」といった女性鉄道マニアも認知されるようになってきている。

そのような状況と並行するようにして、歴史好きの女性(歴女)がクローズアップされた。もちろん、それ以前から歴史好き(特に三国志や戦国好き)の女性は特にオタク層において存在していたが(たとえば三国志漫画家こと白井恵理子など)、特に注目されるようになったのは近年のことといえる。

この背景には、ゲーム「戦国BASARA」の人気が見逃せない。戦国BASARAは2005年に発売され、女性の間での戦国武将人気を高めることとなった。これにより戦国や三国志の武将に「萌える」女性たちが城などを訪問するといった現象があらわれ、これまで男性や年輩者の趣味であった「歴史」的な場所に若い女性の姿が目立つようになった。

2008年には小日向えり・美甘子がそれぞれ「歴史アイドル」「歴ドル」という肩書きで活動を開始し、2009年には「歴女」がメディア等でも取り上げられるようになった。2010年には、滋賀県が2011年大河ドラマ「江」にちなんで「歴女ブロガー」を招待して観光コースを設定させるという企画も立てられ、歴女は経済効果を生み出す存在となりつつある。

歴ドル

「歴ドル」という言葉が実際に使われ、またそれを自称するアイドルが登場したのは2008年のことである。その双璧とされるのが、美甘子と小日向えりである。

升水美奈子

升水美奈子はかつての「お菓子系」グラビアアイドルであるが、現在はすでに活動していない。活動の全盛期は1998年から2001年であり、復帰後も2005年移行の活動はみられない。したがって、厳密な意味で「歴ドル」と呼ぶことはできない。

しかし、当初の活動時より歴史・考古学好き、特に中南米の歴史(マヤ、アステカ、インカ)などに非常に興味があることを公言しており、大学もその関係に進んだ。卒論のタイトルは「南米高地文明研究史」のような題目だったとされる(2004年春に卒業)。

プロフィールで歴史好きを公言するアイドルは少なくはないが、多くが趣味にとどまる中、本当に歴史学関連で卒論を書いたアイドルとして升水美奈子は特筆すべき存在である。ここでは、歴ドルの前史における特筆すべきアイドルと認め、ここに記すこととする。

小日向えり

小日向えりは、横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程卒業。

在学中からタレントとして活動するが、一方で「Tシャツ研究会」サイトを立ち上げ、その中で2007年三国志Tシャツブランド「赤兎馬」の張飛Tシャツを購入したことから、三国志マニアとなった。三国志検定三級資格所持。

2008年5月、「赤兎馬」主催のイベント「三国志の宴3」にアシスタント出演するにあたり、スタッフが「歴史アイドル」という肩書きを与えた。これが歴史アイドルという言葉の発祥であり、小日向えりは歴ドル第一号といえる。

美甘子

美甘子は瀬戸内海大三島出身、専修大学文学部日本語日本文学科卒(日本文学文化専攻)。

戦国時代と幕末を特に好む日本史歴ドルである。芸名は、大槻ケンヂ『グミ・チョコレート・パイン』のヒロイン山口美甘子に由来。

2008年11月、『レッドクリフ』の公開イベントで「歴ドル」と名付けられた。つまり、歴ドル第二号である。これ以後、一般の歴史好き女性を「歴女」、小日向えりを含む歴史好き女性アイドルを「歴ドル」と呼ぶことが定着していく。

2009年には歴史関係の単行本を三冊刊行し、歴ドルとしての地位を確立した。大三島出身ということで、大三島の伝説の女性武将鶴姫のアピールも行なっている。

小栗さくら

小栗さくらは、遠野ゆきとともにユニット「さくらゆき」を結成しているが、小栗さくら単体で「歴史アイドル」としても活動している。博物館学芸員の資格を所持。

地方での各種歴史イベントに出演するほか、2010年4月「獄(ひとや)に咲く花」 2010年11月の東京ゲームショウ2010で『維新の嵐 疾風龍馬伝』紹介イベントに小日向えりとともに出演するなど、歴ドルとしての活動を行なっている。

注釈

  1. 歴女、歴ドル|ココ☆モントリオール/Coco☆Montrealでは、「「歴ドル」とは、ブログなどで人気が上昇し、テレビ出演するなど、アイドルにまでなった歴女のこと。」と書かれているが、事実誤認である。小日向えりも美甘子ももともとタレント活動を行なっており、その経緯の中で「歴ドル」という肩書きを使うようになったのである。歴女ブロガーがアイドル化した例はない。