博客:e時代的盗火者
という本が神田で手に入らなかった次第は直前に書いたとおりですが、その内容が中国のサイトに載っていたので、目次だけ訳してみます。
興味深いのは、ブログ(中国大陸では「博客」)の原点を「ドラッジ・レポート」に置いていること。マット・ドラッジという個人が運営するこのスキャンダル情報発信ニュースサイトは、位置づけとしては「ウェブ上のパーソナルメディア」の草分けだと思います。日本の悪名高いゴシップメルマガ【サイバッチ!】がこのドラッジを目標として始まったというのは有名な話。
その他の「博客史上の重要事件」も、すべて「パーソナルメディアが既存メディアに勝利した」というテーマで括れると思います。中国大陸最大のブログサイト「
あと、「ブログは、言論におけるオープンソース」という主張。「知的所有権の保護」と「知的財産の共有」という困難な命題に目を付けているあたりはさすがだと思います。
ちなみに、この本ではブログもブロガーも「博客」表記らしいので、以下、漢字のままにしておきました。
『博客:e時代的盗火者』(ブログ:e時代のプロメテウス) 方興東・王俊秀 著
中国方正出版社 2003年8月出版
第1章 歴史の転回点:博客は歴史の5つの一里塚を構成する
・聖書からソフトウェアまで、メディアの解放の再来:2度の変革と三大運動
・2003年6月、ニューヨーク・タイムズ編集長と編集者が「博客」にやられる
・博客の勝利、メディアとインターネット上のイラク戦争
・2002年12月、与党ロト党首、ブログにやられる
・主流になる:911事件とブログの飛躍
・ドラッジ・レポート:クリントン&ルインスキー・スキャンダル爆発
第2章 博客世界漫遊と商業化の潮流
・博客(Blog)の最も普通な言葉の説明
・博客の厳格な定義の例を挙げる
・「博客中国」博客の内包する基本定義と理解について
・博客発展略史と基本的史実
・博客の各種分類と核心的特徴
・博客は企業・政府・軍隊・大学に向かって全面的に進軍する
・Google買収で全世界で最大の博客サイトとなり、歴史的1ページをめくる
・2002年のインターネットは「博客の年」
・2003年、米国と欧州の博客会議が博客熱を高めている
第3章 博客革命の力の源――メディアのオープンソースコード
・博客――メディアのオープンソースコード理論の骨組み
・作者から見た「オープンソースコード」
・内容から見た「オープンソースコード」
・読者から見た「オープンソースコード」
・新旧二つの世界:大聖堂と定期市のモード
・オープンソースコードの鍵を理解する:商品経済と贈り物経済
・質素に戻れ:後近代的な贈り物経済の原始的な特徴と伝統精神
・GPL:オープンソースコードソフトの「憲法」
・オープンコンテント(Open Content):オープンソースコード運動よりさらに広大
・「CC公共版権」:博客世界のGPL
第4章 博客革命の創建者と旗手は誰か?
・博客の王マット・ドラッジ(麦特・徳拉吉):最も有名な博客、「ドラッジレポート」主催者
・主流メディアに博客を導入:ダン・ギルモア(丹・吉尓黙):シリコンバレーで最も有名なITコラムニスト
・博客技術革命を誘導:デヴィッド・ワイナー(戴夫・温納):ハーバード大学法学院バークマン研究員
・メディア革命を誘発:トニー・パーキンス(托尼・?金斯):博客サイトAlwaysOn総デザイナー兼編集長
・国外著名博客と博客サイト紹介
第5章 知識革命に点火:博客――知識経済ver.2.0
・見本と実例:全世界最大の技術博客サイトSlashdot.orgの伝説
・姜奇平が論ずる博客:知識経済ver.2.0
・呉伯凡が論ずる博客:博客現象の管理学分析について
・胡泳が論ずる博客:メディア変革の経済学と社会学
・毛向輝が論ずる博客:解放しよう――教育内容、およびBlogの生命
第6章 博客の中国の道と第一の一里塚となった事件
・博客との遭遇:まずはマイクロソフトの封殺に感謝する
・「博客」が中国に挺進し、「博客中国」誕生
・批判・誤解・非難を超えて、「博客」理念を普及
・「博客」自らの実践と不断の変化
・新しい時代の「博客生活」と「博客創作」を提唱
・台湾博客Acer Huang:中国博客発展の過程
・インターネットの「反黄」運動:中国博客の第一の一里塚となった事件
・国内の重要な博客サイト紹介
第7章 未来を眺望――博客の本当の敵は誰か?
・博客に対する誤解・心配・危惧
・誤解と不理解:博客は究極的な革命か、それともバブルなのか?
・博客の直面する敵は、まずネットワークメディアの敵だ
・ローレンス・レッシグ(労倫斯・莱斯格):博客世界の守護神にして規則制定者
第8章 入門から精通へ――博客修練指南
・Blogger.comの博客サービスを利用する
・更新ツールBlogBuddyを使ってPostを更新する
・その他の博客ソフトウェア紹介
・自分の博客サーバーを立てる
・Postnukeを設置して自分の博客サーバーを利用する
・無料ドメイン名を申請
・博客修練の十大指南
付録
・2001~2003年第1~3期の博客大賞入賞リスト
・優秀な博客書籍推薦(英)
・主要参考文献(略)
・跋(姜奇平)
・謝辞
・序文(孫堅華)
・前書き
- 【広告】★文中キーワードによる自動生成アフィリエイトリンク
i have a blog in chinese ,nice to know you here:)make a friend?