「よろしかったですか」の歴史と心理的背景を探ってみる

 ファミレスやコンビニでよく使われる「ファミ・コン語」の中でも特に違和感のある「よろしかったですか」について、ウェブ上で見られる情報をまとめてみた。特に「北海道方言起源説」を中心に、どのような心理でそれが受け入れられるに至ったか、そしてなぜ反発を受けているのかについて考えてみたい(今回の前半は引用中心だが、後半には私の考えがまとめてある)。結論は「店員の側の押しつけ敬語」ではないかということである。

2004年12月 5日19:02| 記事内容分類:言葉| by 松永英明
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2003年6月14日のテレビ放送

 2003年6月14日の「ブロードキャスター」でこの「ファミ・コン語」の起源や対応についての放送があったようだ。

テレビ番組『ブロードキャスター』でやってんですけど3つ説があるそうです。

(1)端末入力説

ファミレス行くとメニュー入力をする端末があります。アレに入力し終わったあとに確認のために客に尋ねるので過去形になる説。

(2)北海道方言説

北海道では過去形を現在形のように使うらしい。それが居酒屋チェーンなどで全国に伝播したとか。

(3)研修マニュアル説

そして研修ですね。なんでも外資系のマニュアルに丁寧語としてWould youやCould youが書かれていて、それを日本語訳するときに過去形にしてしまった。

色々な説が寄せられた。名古屋方言説。東北方言説。北海道方言説。そして外国語マニュアル誤翻訳説である。これらを検証しているテレビ番組もあったそうだ。読者(Mis Miyajima)によると「マニュアル誤翻訳説」は番組による検証の結果シロだったそうだ。彼女は北海道方言説を押している。番組でも「これが怪しい」としていたそうだ。

居酒屋チェーンなどは北海道から進出している企業が多い。そして彼女のダンナ(北海道出身)はこの「過去現在形」を違和感なく使っている。北海道では当たり前。むしろ「よろしいですか?」よりも暖かさを感じる、とまで発言しているそうだ。

ところが、いざマニュアルを見てみると、接客のところにはどこにも「よろしかったでしょうか?」などとは書いていないそうだ。つまり、ホントに従業員の間で自然発生し、しかもそれがとぎれることなく伝わっていったらしい。不思議だ。本当に不思議だ。

また、北海道系の言い回しで「よろしかった」とか「~のほう」みたいなのがあるもの事実らしい。実は新潟にも似たようなことがある。方言じゃなくてやっぱり「言い回し」なのだが、新潟の北のほうでは「おはようございます」を「おはようございました」と表現する地方もある。

私は北海道に住んでいますが、
少し前の地元新聞にもそのことが出ていました。
もともと北海道弁では過去形にする言葉があります。
raraさんの書かれている、
「おばんでした」や名乗る時の「●●でした」など。
その過去形の方言のまま、接客サービスなどの丁寧な言い回しをして、
「よろしかったですか?」が生まれ、
それがどういうわけか全国に進出したらしいです。

北海道では敬語は過去形になる

そして夜の挨拶、

「おばんでした」が一般的である。文法的には過去形だが、北海道では普通である。

「おばんです」という地方もあるが、意味は同じ。

丁寧にも、「おばんでございました」という人もいる。

ちなみに、レジの応対も....「以上でよろしかったですか?」

 少なからず、「おはようございました」と言う方は実際にいらっしゃるようです。

「よろしかったでしょうか?」という表現を耳にする。よく聞く言葉だ。これは一説によると、北海道の居酒屋チェーンからひろがったのではという。北海道では過去形にすると丁寧になると思われていて、このような使い方をするという。

 道産子の私としては言われるまで気づかなかったが、確かにそうかもしれない。たまにかかってくる田舎からの電話では「もしもし、鈴木でした」と開口一番言われる。こうくると「は~い、おしまい、ジャンジャン」と言いたくなってしまう。

北海道は多いですよ。
電話で自分の名前を言うときに「もしもし、○○でした。」
年配の人に多いですね。
思わず心の中で「あんたは過去形かい!」って突込みをいれたくなる(爆)
一昔前、朝に顔を合わせた近所のおばあちゃんに「おはようございました」といわれたときには、驚きとともに、笑いをこらえるのに苦労してしましました。
それ以外でも、「おばんでした」(標準の方言では「おばんです」意味は、こんばんは)とか・・

しかし、北海道弁でも「よろしかったですか」は新しい言い方

以前似たようなトピが立ったと同時期くらいに、
地元新聞にて、このことが特集記事になっていました。
大学教授(だったと思う)による考察でしたが、
やはり元は北海道の言い回しだそうです。

北海道弁では、過去形にする言い回しがあります。 「こんばんは」の北海道弁「おばんです」と言うところを、 「おばんでした」だし、 名前を名乗る時に「○○です」というところを、 「○○でした」と言うこともあります。
そういった過去形の言い回しのまま、 接客業での言葉にも使ってしまったのが、始まりらしいです。 「良いですか?」を「良かったかい?」と言うとこから、 変化した形ということらしいです。
言い回しの元をそう位置づけてはいましたが、 その記事でも、正しい言い回しとは言えない、 というようなことも書いていたように記憶してます。
私自身も、いくら道民とはいえ、 この言い回しはちょっと気になりますね。 過去形の方言を無理に接客業の言葉にしてしまった、 という形は、元々の北海道弁にあったわけじゃなくて、 派生して出来上がった新しい言い回しに過ぎないので、 元は方言かも知れないけど、馴染める言い回しではない、 というのが私の感想です。 そもそも「よろしかった」という方言は無いです(笑)
本来の方言のまま使うならば、 レジにてお金を受け取って、 「○○円で良かったかい?」ならしっくりきます。 これを丁寧な言い方にしちゃうから、変なことになったんでしょうね。 接客業としてのマニュアルにするなら、 方言を入れちゃダメですよね(笑)
ちなみに私の行ってるスーパーは、最近、 「○○円でよろしいですか?」に変わりました。 元が北海道弁だからと言っても、 おかしい言葉は地元ですら改正されつつありますよ。

思いつき的起源論

ホテルのフロント説

言葉ヤクザ集団、栗コーダーでも以前から随分話題にしていたこの言葉使いについて、英語の過去形表現由来説、北海道起源説、オーダーエントリーシステム導入説、マニュアル省略説など、いろんな推測がなされていたが、オレが2年前に栗楽屋に書いた、ホテルで生まれた説には誰も触れていなかったなあ(笑)。過去形の「確認用法」という意味では言っていることは同じだけれど。

それはそうと、伊勢丹の新入社員の教育指導員が、新入社員のファミ・コン語を正した側から、自分は「~みたいな」とか、語尾上げを使っているのには笑った。

 フロントでの「シングルでよろしかったでしょうか?」という表現は、事前に電話で部屋を予約しているという過去に基づいているので、文法上間違いではない。接待業のある種お手本でもあるホテルのフロントの対応を、他の業界が半端に真似しだしたとことが、そもそもの誤文法、誤作法のはじまりではないか。

サンプラザ中野さんによる「ラップ押韻説」

まとめよう。話し言葉は意味よりも音・リズムが重視される。北海道民は音に敏感だ。「よろしいですか?」は韻を踏んでいない。「よろしかったですか?」は韻を踏んでいる。気持ちいい。ゆえに海が隔てた北海道で一般化した。近年北海道の外食チェーンのマニュアルが内地に上陸。ラップミュージック等の影響で音・リズムに目覚めた若者が意味を考えずに導入。そして全国制覇。

皆さん、これでよろしかったですか?

「よろしかったでしょうか」の心理

 ところで北海道や東北地方の一部では前提のあるなしにかかわらず「タ」形を用いることで丁寧さ(あるいは婉曲)を現す方言が存在します。もっとも顕著なのは電話に出るときで、共通語の場合「はい、××です」と名乗るところを「はい、××でした」のように言います。「よろしかったでしょうか」については出自が明らかでないため方言と直結して断定することはできません。しかし先の例は「タ」形が単に過去を表すだけでなく和らげや丁寧のニュアンスを持たせる機能を持っていることを示唆しているとも考えられます。したがって「よろしかったでしょうか」の場合は(仮に造語であるとしても)和らげを持たせようとする配慮が働いていると考えることもできます。

それにしても、では、この表現はなぜ広まったのか。塩田氏は「控えめな敬語」として定着したと見ている。根底にある気分は「このプレゼントいやだった?」という聞き方に共通している。つまり「このプレゼントいや?」だと、いま判断しろと迫る感じがするが、「いやだった?」だと、いやなことだと意識しているか確認している。そこから控えめな敬語が生まれたのではないか、というのが塩田氏の分析だ。

これに対して、国立国語研究所の上席研究員吉岡泰夫氏は、「確認の敬語」として広がったと見ている。「よろしかったでしょうか?」は確認の敬語であり、「よろしいでしょうか?」は許可を求める敬語である。客が不愉快になるのは店員が許可を求める場面で、確認を求めることになるからだ。

 秋月先生によるこの考察では、以下の4つが比較されている。

  1. 注文後に、店員が何も言わずにメニューを下げる。
  2. 注文後に、店員が客に「メニューのほう、お下げします」と言ってメニューを下げる。
  3. 注文後に、店員が客に「メニューのほう、お下げしてもよろしいでしょうか?」と言ってメニューを下げる。
  4. 注文後に、店員が客に「メニューのほう、お下げしてもよろしかったでしょうか?」と言ってメニューを下げる。

 その上で、このようにまとめられている。

「お下げしてもよろしかったでしょうか?」という表現は、客の行動の自由への配慮と、客に判断の責任やわずらわしさを負わせないという配慮、という二つの配慮を両立させるために生まれた表現であると考えられる。

「よろしかったですか?」という過去形には「現在野菜に関しては『標準』が選択されています。このまま続ける場合は『はい』を、カスタマイズする場合は『いいえ』を押してください。」という意志が含まれている。

つまり店側によって、スタンダードがすでに選択済みなのである。そういう意味での「よろしかったですか?」という過去形なのだ。そして「はい」「はい」と答えていけば、とりあえず無難な形のインストール、いやメニューが完成するのである。

選択という行為は、時として大きなストレスを強いるものである。ビギナーにとってはなおさらだ。とりあえず「スタンダードを選択済み」であること、そして「このままスタンダードな形で完了なさったらいかがですか?」という店側の配慮を伝えること、それが「よろしかったですか?」という言葉の底には流れていたのだ。

先取りして失礼のないようにしようという心理

 「よろしかったですか」は、歴史的には北海道方言の「末尾を過去形にする敬語」から生まれた新しい方言が、居酒屋チェーン店などを通じて全国に広まったもの、ということでよさそうである。

 しかし、その表現が「お客様に対して失礼のない表現」として(特に若者に)受け入れられた背景には、また別の心理的背景も考える必要があると思う。

 たとえば、注文を取った後、何も考えずにもう必要ないだろうと思って、店員がメニューを下げようとした。そこでハッと気付き、「あ、これ、下げてよかったのかな?」と思ったとする。そのとき「(今、勝手にメニューお下げしようとしてしまいましたけど)メニューお下げしてよろしかったですか?」と尋ねるのは、まったくおかしくない。

 ここには「店員が勝手にやろうとしたことについて、お客様に許可を求める」という心理が働いているので、決して失礼でもないわけである。これを言い換えれば、秋月先生の言われる「客の行動の自由への配慮と、客に判断の責任やわずらわしさを負わせないという配慮」に当たる。

 ただ、これは勝手に行動してしまってから言うわけで、そこに問題があるといえる。そこで、もしかしたら失礼かもしれない行動をとってしまう前に、先取りして「勝手なことをしてしまおうとしてますが、そういうことをしてもよろしかったですか?」と言ってしまうのが、このファミ・コン語としての「よろしかったですか」の背景に働く心理のような気がする。

先取りして決められてしまっている不快感

 しかし、話し手の思惑に反して、この言葉に対しては多くの人が不快感を示すわけだが、その根拠として「自分の言っていないことを先取りして言われてしまう」ことが多く挙げられているように思う。失礼のないように、と先取りして言ったところ、かえって先取りされて不快、というのが「よろしかったですか」の違和感なのではないだろうか。

 先取りという点では、最後に引用したゴンザさんの「【エッセイ】「よろしかった」でよろしかったですか?」にも共通する「デフォルト」の押しつけという点も気になる。

 自分自身も某ファストフード店でバイトしたことがあるが、こういう場所ではマニュアル的に「デフォルトの基本形」が決まっていると考えることができる。言ってみれば「おすすめのコース」があるわけだ。「ハンバーガーを頼んだら、ドリンクとポテトも一緒に頼んで、こちらでお召し上がり」が「基本形」。ファミレスに来たお客さんにはまず「禁煙席にご案内」が基本形(店や混み具合によっても違うが)……というように、その基本形を店員は勝手に想定している。そして、その「推奨メニュー」どおりの行動や注文にお客様を誘導するのもまた仕事のうちだ。ハンバーガーを一つだけ注文されるより、+ドリンク+ポテトになれば客単価が上がるわけだから、商売としてはそれは正しいわけである。アルバイトの若者だってそれくらいのことは理解している。

 ところが、それをお客様に押しつけるわけにはいかない。店ではおすすめがあるんですけど、そのデフォルトで「よろしかったですか?」あるいはデフォルトじゃないご注文ですけどそれで「よろしかったですか?」という心理も働いているように思われる。

 「よろしかったですか」の不快感、その一つは「丁寧な言い方のようで、実は先に勝手に決められてしまっている」ことに対する不快感があるだろう。

「これでよかったっけ」→「よろしかったですか」説を提案してみる

 テレビ番組では「ファミレスのメニュー入力端末に入力し終わったあとに確認のために客に尋ねるので過去形になる説」も取り上げられていたようだが、これは特に端末がなくても、「メニューを記録(または記憶)して復唱する」という行為そのものを原因としていいのではないかと思う。ホール担当の店員は、このように考えながら発言するわけだ。

「えー、お飲み物のご注文は、生中3つ、瓶ビール3本、ウーロン茶1つ、えーと、これでよかったっけ?」

 これを丁寧に復唱しようとして「ご注文は以上でよろしかったですか?」となるのは、それほど飛躍しているわけではないと思う。ただ、以前は「以上でよろしいですか」と普通に現在形で言っていたのだが、「よろしかったですか」の方が字数が多い分丁寧に言っているつもりになるという要素もあると思う。

 ただし、これはあくまでも「店員」の側の立場からものを言っている。客の立場から言えば「それでいいよ」であって「それでよかった」にはならないのだ。だから、店員が丁寧な言い方だと思って言っているのに、客は居心地悪く感じるわけである。

 耳慣れない言い方でも、そのまま定着する言葉は少なくない。新語の流行語なんてのはその例だ。しかし、どうしても違和感があると言われ続け、老舗デパートなどでは排除の動きもあるというのは、これが「店員からの押しつけ敬語」だからではないかという気がする。押しつけ敬語とは変な言い方だが、お客様を丁寧に扱っているようで、実は自分の都合(おすすめしたい内容)や自分の立場からの発話(これでよかったっけ?)を丁寧に言っているだけ、というところが反発を買っているのではないだろうか。

 「禁煙席でよろしかったですか?」とまで配慮しようというのなら、「禁煙席と喫煙席のどちらがよろしいですか?」あるいは「おたばこはお吸いになられますか?」の方がよほど気持ちがいい。それは「基本形をもとにした質問」でもなく「先取りした質問」でもなく、ただ丁寧に尋ねられているからだ。

補記:時制のずれ

 ところで、大学時代の知人で愛知県豊橋出身の人物が、「そうだったと思う」を「そうだと思った」と言うのを聞いて非常に違和感を感じたことがある(ちなみに自分は関西圏で生まれ育っている)。過去のことについて今「思っている」にもかかわらず、「そうだと思った」と言うのである。いや、だから今はどうなん?と突っ込みたくなる。

 で、「よろしかったですか」には名古屋発祥説もあるそうで、もしかしたらこの辺の微妙な時制感覚の違いから北海道方言的な言い回しが初期から受け入れられたのかもしれないと思ったりもする(もっとも、あまり根拠はない。豊橋と名古屋は違うし、サンプル数も一人なので)。というわけでこれは補記扱い。

【追記】

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「よろしかったですか?」というのは高級な店が顧客に対して「確認せずとも読み取れなければならないところを申し訳ないです」という意味で使う言葉であって、なにもおかしいところはない。最近一般の店でも高級感を出すため使い始めたと考えるのが普通だろう。
 それをこのように騒ぐのは「初めて入った店なのに『毎度ありがとうございます』って言われた!『毎度』なんて誰が言い出したんだ?何でそんなこと言うんだ?」というのと同じように滑稽である。

あんまりここでは触れられていなかったのですが、
そもそも、「よろしかった」という言い方が、
存在しないのではないかということです。
どうも「よろしい」の過去形が「よろしかった」になるとは思えないのです。
かといって、「よろしいでしたでしょうか?」ではおかしいですしねぇ。
「よろしい」というのは丁寧語であるけれども、
「かった」は丁寧語ではないから、
それをくっつけることで居心地が悪くなるのではないでしょうか?
いっそ、「よろしゅうございましたでしょうか」といえばいいのでは?

>>2の匿名さん
これは数年前からファミレスやコンビニで若者が使い始めた表現であって、高級店での「この商品でよろしかったでしょうか」というのとは言葉のニュアンスや用法がまるで違います。

>>3のdaijiさん
「よろしゅうございましたか」というのは言葉としてはありですが、そもそも過去形にする必要があるのかどうか。
「よろしゅうございますか」は何の問題もないと思いますが、バイトの兄ちゃんに言われたらちょっとびっくりするな(笑)

松永さま
こちらのblogにコメントいただきありがとうございました!
blogページを持ち始めて結構経っているのに、未だにトラックバックをきちんと理解していなくて…。ご指摘いただけなかったら、絶対に気づかなかったと思います。本当にありがとうございました。
heikuro

そもそも、「…ですか?」って言葉は客に対して使う言葉ではないと思う。

「よろしかったですか」は、客が選択したを確認するのではなく、
客が選択したというを確認しているのだと思う。に対する責任感は皆無なわけです。
「お前が選んだんだよね?そうだよね?俺はしらんけど」って印象

言葉というものは常に変わっていくものなので、意味がわかんねぇとか、用法が違うだろ!とか言っていることがおかしいのだが、
・・・だが、、、やっぱおかしいよ!って思ってしまうのは旧世代の人間って事ですよ。私も。

半疑問もそうですが最近の日本語は、自分1人が責任を負うことのない(相手にも責任を押し付ける)言葉が流行りですよ。
私が学者だったら、「若い世代の責任感のなさと、同意を求めずにはいられない人間関係の質の希薄さが…」なんて
いったりするのでしょうが、私はバカだからわかんね。

「よろしかったですか」は、客が選択した物を確認するのではなく、
客が選択したという事実を確認しているのだと思う。物に対する責任感は皆無なわけです。

です。

英語で敬語にするとき、現在のことを話すのでもwouldやcouldとして「時制により対象との距離をとってなれなれしさをはぶく」というような用法があるので、日本語に過去形で敬語にする用法が伝統的にはなくても、できてしまったその用法が敬語として成り立ってしまうこと事態は人間の心理的にはありえることなのかなと思います。
 というかもうあんまり違和感かんじなくなりました。聞いても。

友達と会話するときなんかは「買ってくるものこれでよかったっけ?」みたいに、過去形にしますよね。
だから、「よろしかった?」でも特に変ではないはずなんですが、聞きなれないからなんだろうなぁと思います。

確かに英語では過去形表現にしますね。そこまで気づかなかった。(忘れてた。)

東京から青森に来てるんですか、過去形なんですよ。電話かかってきても「いまだいじょうぶでしたか?」って。
過去形にすることで、丁寧な表現になってしまうみたいです。青森では。(慣れてきたけど…)

【エッセイ】「『よろしかった』でよろしかったですか?」を書いたゴンザです。本物であることの証明もままなりませんが、たぶん私がゴンザです。
よく見つけましたねえ、こんなエッセイ……。わりと賛成してくださっているようでうれしい限りです。

ところで、当エッセイを載せている「ゴザンス」というサイトが、2004年の12月末で閉鎖されることになりましたので、自分のブログにコンテンツの引越しをしました。せっかくなので、トラックバックさせて頂こうと思いますので、よろしくお願いします。

ちょっと聞き流せなかったので書き込みますが、青森に出張に来てる人へ、青森県人みんながそんな間違った言葉使ってると勘違いしないでください。
あなたの周りがおかしいだけ、憶測で物を判断しないでほしい。本当に迷惑!

「よろしかったですか?」がカッコつけてるようで気に入らないのはわかるけど、
カッコ悪い語源を提唱してそこまでこじつけなくても。あまり、意固地にこじつけてると、カッコ悪いですよ。

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このページは、松永英明が2004年12月 5日 19:02に書いたブログ記事です。
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