へぼライターが刺激を受けた5冊(Tech総研「刺激を受けた5冊」便乗企画)
「この秋に読む!TOPエンジニアが刺激を受けた25冊/Tech総研」にアサマシく便乗してみました。理系じゃないのでちょっとどうしようかと思いましたが、文章を書いたり、情報をまとめたりするのに役立つ本として、今の仕事の考え方なんかに影響を及ぼしているものを選んでみました。
便乗企画については、たつをさんがまとめてくれてます⇒ブックマークたつを > 5冊本
■考える技術・書く技術
同タイトルで、バーバラ・ミントさんの著書『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』もあるが、あくまでも板坂元氏の方で。高校のときに読んで、この本に書かれているダーマトグラフを買いに行った記憶がある。情報を集め、整理し、そして文章にしていく技術が書かれている。ここで書かれた方法論をそのまま忠実に守っているわけではないが、考え方・書き方のポイントを教わったように思う。この本が原点となって、今の自分の仕事があり、このブログがあると思う。
■説得の文章技術
文章読本は数あるが、実用的な一冊といったらこれ。数理統計学に基づいて、読みやすくわかりやすい文章にするための一文の長さや漢字含有量などを数字で示してくれるのがわかりやすい。わたしの文章でかな書きにする部分が多かったり、難しい言葉を使うことが少ないのは、この本の影響でもある。
ちなみに、安本氏は数理統計学の手法を使って、「邪馬台国=高天原=福岡県甘木市/卑弥呼=天照大神」説を唱えて季刊邪馬台国なんて雑誌を出したり(小学校のころ読んでた)、日本語の起源について基本語彙の統計から探っていくなど、歴史方面にも興味深い本をいろいろ出している。そういうわけで、歴史については安本説の信奉者でもあったりする。以下、何冊か紹介。
- 倭王卑弥呼と天照大御神伝承―神話のなかに、史実の核がある 推理・邪馬台国と日本神話の謎 勉誠出版
- 大和朝廷の起源―邪馬台国の東遷と神武東征伝承 推理・邪馬台国と日本神話の謎 勉誠出版
- 「倭人語」の解読―卑弥呼が使った言葉を推理する 推理・古代日本語の謎 勉誠出版
- 日本語の誕生 日本語・日本人シリーズ 大修館書店
■沈黙の螺旋理論
新版(『沈黙の螺旋理論―世論形成過程の社会心理学』池田謙一+安野智子訳)もあるが、どちらもAmazonでは品切れの模様。関連書『沈黙の螺旋―成熟社会の広報戦略』がかろうじて買えるようだ。
社会心理学の一理論「沈黙の螺旋」について、実際の調査データも含めてエリザベート・ノエル=ノイマンが書いた本。「沈黙の螺旋」とは、世論形成とメディアの関係についての理論で、声の大きな多数派が声高に叫ぶと、少数派は口を閉ざすようになり、さらに多数派が増えていく、という現象を指す。
で、なぜこの一冊かというと、自分が社会心理学というものに興味を持ったきっかけがこの本だったからだ。マスメディアがどのように大衆の心理に影響を及ぼすか。言い換えれば広告宣伝の分野でも非常に重要で興味深い学問が社会心理学なのである。
■論語を活かす
いきなり論語?と思われるかもしれないが、著者は幕末・明治の実業家である渋沢栄一。とにかくゼニ儲けが第一、儲けるためなら何をやってもいいという財閥型のやり方に対して、「論語と算盤の一致」すなわち倫理道徳と金儲けは両立するという考え方を打ち立てた。「実業」という言葉も渋沢栄一が広めたものである。この本で渋沢の経営哲学がわかると思う。
幕末には倒幕を企てていたはずがなぜか徳川慶喜の家臣になり、弟の徳川昭武のマネージャーとしてパリ万博に行っている間に大政奉還、帰国後は実業家の道を歩み、「私利私欲ではなく、社会の役に立つための商売」という理念を貫いた。幕末維新の人物では、わたしの最高のお気に入りの人物である。
彼の系譜は、松下幸之助、稲盛和夫と受け継がれているように思う。自分もこのラインには共感を覚えることが多く、アフィリエイトも、ショップと紹介者と購入者すべてが利益を得たと感じるやり方でないとだめだ、と主張している背景にはこの辺の考え方がある。
逆に、当時の財閥系の考え方は、今のスパム型アフィリエイターに受け継がれているのだろうな、と思ってみたり。
■風水 気の景観地理学
実は風水に興味がある。それは地理風水である。Dr.コパなんてのは、あんなものは風水じゃなくて、家相と九星気学をアレンジしたものを風水とネーミングしてるだけだ。
地理風水は、大地の「気」の流れをたどり、大地のエネルギーを活用する環境地理学である。この渡辺さんの本で地理学としての風水、風水の歴史などをきちんと知ることができたことから、「エネルギーの流れ」としての風水について調べるようになった。今も台湾や中国に行くと、「風水と城市」「風水と建築」「建築風水」なんていう本を買いあさってきている。
エネルギーの流れという点では、ウェブにおける情報の流れにも興味がある。どこからどういうふうに情報が流れ、どこで増幅し、どこで分岐し、どこで止まるか。情報の流れをたどって分析し、活用する「情報風水師」になりたいと思う。
風水関係の良書はこのへん。
- 定本 地理風水大全 国書刊行会 御堂龍児
- 地理風水―聖なる大地の霊力(ちから) 光人社 御堂龍児
- 都市の風水土―都市環境学入門 朝倉書店
- 風水地理入門 雄山閣出版
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