極私的百科「閾ペディアことのは」のための「ことのは十進分類法」
ふと思いついて、自分のための極私的百科「閾ペディアことのは」を作ってみた、という話は前回の続き。これはWikiPedia(ウィキペディア)と同じく「MediaWiki」というWikiツールを使っている。そのため、見かけというか操作などはほとんど同じ。ただ、自分の好みの記事をガンガン登録できるという仕組みである。
ブログだとある程度その時点で固まった内容であることが多いが、ウィキならいつでも編集可能。そういう意味で両方あれば便利である。
ところで、MediaWikiが使いやすい理由として、カテゴリ分けが非常に柔軟に使えることが挙げられる。あとでいくらでも変更できるし、どれだけ深い階層でも何とかなる。この点、一応カテゴリ階層化もできるが、その分タイトルがどんどん長くなってしまうPukiWikiなどよりずっと使いやすい。つまり、カテゴリによる整理をしようと思ったら(知る限り、現状)MediaWikiが最適ということである。
ところが、このカテゴリ分けをどうするかでふと悩んだ。ウィキペディアの分類はあまり整理されていない。そこでいろいろと考えてみたのだった。
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(旧: )
■WikiPediaの分類
WikiPedia日本語版ではあまり整理されてないが、こんな分類。
- 社会
- 芸術と文化
- 世界
- 日本
- 自然
- 技術
もっと簡単に、WikiPediaにはこんな分け方もある。
- 数学と自然科学
- 人文科学と社会科学
- 応用科学と総合科学
そしてWikiPediaの「主要カテゴリ」はこう分類されている。
- ウィキペディア
- ウィキメディアプロジェクト
- 科学
- 学問
- 技術
- 文化
- 自然
- 社会
- 世界
- 地理
- 人間
- 歴史
本当にまとまりがない感じだ。何となく網羅しているような感じはあるし、何となく収まった分類なのだろうが、わかりにくいところもある。「学問」が独立してるのも、ウィキペディアの現状には合っていても、自分のところにはあてはめにくい。何かほかに参考になるものはないだろうか。
■日本十進分類法(NDC)
そこで目をつけたのが、図書館の本の分類に使われている日本十進分類法(NDC)だ。すでに「ウェブログ図書館」がNDCによるブログ記事の分類を実行している。
十進分類法については、Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードと分類法・3にわかりやすい説明がある。
まず十進分類法というのはどういうものなのかというと,端的にいえば「0-9の数字だけを用いてあらゆる主題を階層的に表現する分類法」という感じ。具体的にいうと,だいたい以下のような形式で分類されている。
- まず,この世のありとあらゆる本があるとする。
- これらの本を,大きなまとまり毎に9つに分け,それぞれに1から9までの番号をつける。
- 分けきれなかったものをまとめて,0の番号をつける。
- 0から9の10の各まとまりに対して,同じ作業を繰り返す。1のまとまりを9個に割った中で1の番号をつけられたまとまりを11と表す。ほかも同じ。
- 10のまとまりをさらに10に割った100のまとまりに対して,同じ作業を繰り返す。
- 同上。各まとまりに対し,必要なだけ同じ作業を繰り返す。
この分類法は,構造上いくつかの問題点はあるものの*2数字のみで表現できること,それでもほとんどの主題が網羅的に扱えること,主題が一意に整列できること*3といった利点があり,第一号であるDDC*4や,その国際向けの改良版であるUDC*5など,世界中でけっこうなところがこれを使っている。*6日本ではもちろんNDCがこれで,公共図書館を中心にほとんどの図書館でこれを使っている*7。
NDCは日本の図書館の分類で使われているものだから、自分が項目として取り上げるものもたいていはその分類のどこかに入るわけだ。数字で10ずつに分類していくのもわかりやすい。「女優」=「778.3 映画監督・俳優 演技 配役」とか。だから、よくできている。しかし、難点も多い。
- おそらく個人的に全く使わない項目がかなりある。たとえば「630 蚕糸業」。「631.5 蚕糸業金融 蚕糸業共済制度」とか「634.4 蚕種の保存貯蔵 蚕種の冷蔵」とか「636.1 桑品種 育種 くわの交配と雑種」とか、ほぼ確実にありえない。
- 逆に、階層が深すぎてたどりつけないもの、ニーズがあるのに狭いジャンルに押し込められるものがある。「グラビアアイドル」とかどこに入れたらええねん。「748 写真集」? ジャーマンメタルについての項目は「767.8 歌謡曲 流行歌 シャンソン ジャズソング」か?
- 地理が歴史の一項目に入っているのも、ちょっと偏りがある。逆に、歴史が地域別に分かれすぎ(自分のニーズからいえば)。
実はNDCでは、「歴史」と「地理」における地域分類がずれている。
- 210 日本史 211 北海道地方 212 東北地方 213 関東地方 214 北陸地方 215 中部地方 216 近畿地方 217 中国地方 218 四国地方 219 九州地方
- 290 地理・地誌 291 日本 291.1 北海道地方 291.2 東北地方 291.3 関東地方 291.4 中部地方 291.5 東海地方 291.6 近畿地方 291.7 中国地方 291.8 四国地方 291.9 九州地方
つまり、歴史では「北陸/中部」なのに、地理では「中部/東海」と分かれている。理由はあるだろうが、すっきりしない。まあこれは余談。ここ削除。詳細はコメント欄参照のこと。
そういうわけで、NDCをそのまま採用することはできず、どうしても自分流にアレンジする必要が出てくる。
■国会図書館分類法(NDL)
国立国会図書館では、また別の分類法を採用しており、これはアルファベットを使っている。ただ、これはやはり「国会」図書館なので政治・経済・社会に重点が置かれ、科学技術関連には複数のアルファベットが使われるというように、やはり極私的な分類にはちょっと合わないような気もした。また、「歴史・地理」が一つであったり、Rで始まるのが生物学と農林水産学というように、やはり自分のニーズからいえば偏りが見られる。
- A 政治・法律・行政 Politics. Law. Administration
- B 議会資料 Parliamentary publications
- C 法令資料 Legal materials
- D 経済・産業 Economics. Industries
- E 社会・労働 Social affairs. Labor
- F 教育 Education
- G 歴史・地理 History. Geography
- H 哲学・宗教 Philosophy. Religion
- K 芸術・言語・文学 The Arts. Language. Literature
- M~S 科学技術 Science and technology
- U 学術一般・ジャ-ナリズム・図書館・書誌 Learning in general. Journalism. Libraries. Bibliographies
- V 特別コレクション Special collections
- W 古書・貴重書 Old and rare books
- X 関西館配置資料
- Y 児童図書・簡易整理資料・教科書・専門資料室資料・特殊資料 Children’s books. Special materials
- Z 逐次刊行物 Serial publications
■京都大学の学部・学科
ここで気になるのが、人文科学・社会科学・自然科学・工学/技術関連、つまり学問分野の分類だ。そこで京大の学部・学科を見てみた。調べてみたら、以前とはずいぶん変わっていて焦る。
- 総合人間学部
- 総合人間学科
- 人間科学系
- 認知情報学系
- 国際文明学系
- 文化環境学系
- 自然科学系
- 文学部
- 人文学科
- 哲学基礎文化学
- 東洋文化学
- 西洋文化学
- 歴史基礎文化学
- 行動・環境文化学
- 基礎現代文化学
- 教育学部
- 教育科学科
- 現代教育基礎学
- 教育心理学
- 相関教育システム論
- 法学部
- 基礎法学
- 公法
- 民刑事法
- 政治学
- 経済学部
- 経済学科
- 理論・情報
- 経済史・思想史
- 財政・金融
- 産業・労働
- 国際経済
- 経営学科
- 経営
- 会計
- 理学部
- 理学科
- 数学
- 物理学・宇宙物理学
- 地球惑星科学
- 化学
- 生物科学
- 医学部
- 医学科
- 分子生物学
- 細胞学・組織学
- 発生学・遺伝学
- 人体構造機能学
- 臨床入門医学
- 環境・社会医学
- 内科学
- 外科学
- 眼科学
- 婦人科学・産科学
- 小児科学
- 皮膚科学
- 形成外科学
- 泌尿器科学
- 耳鼻咽喉科学
- 整形外科学
- 精神医学
- 放射線医学・核医学
- 麻酔学
- 臨床神経学
- 臨床検査医学
- 口腔外科学
- 保健学科
- 看護学専攻
- 検査技術科学専攻
- 理学療法学専攻
- 作業療法学専攻
- 薬学部
- 薬科学科
- 創薬科学
- 薬学科
- 医療薬科学
- 工学部
- 地球工学科
- 土木工学
- 環境工学
- 資源工学
- 建築学科
- 建築学
- 物理工学科
- 機械システム学
- 材料科学
- エネルギー理工学
- 宇宙基礎工学
- 電気電子工学科
- 電気電子工学
- 情報学科
- 計算機科学
- 数理工学
- 工業化学科
- 創成化学
- 工業基礎化学
- 化学プロセス工学
- 農学部
- 資源生物科学科
- 資源生物科学
- 応用生命科学科
- 応用生命科学
- 地域環境工学科
- 地域環境工学
- 食料・環境経済学科
- 食料・環境経済学
- 森林科学科
- 森林科学
- 食品生物科学科
- 食品生物科学
学問分野については大体こんな感じのところだろうか。基礎科学と応用科学が混ざっていたりするけれども、世の中割り切れるものではない。
■Amazonの分類
ついでなのでどんどん見ていこう。今度はAmazonである。表現物(著作物)に関しての分類では、日本の現状を反映しているに違いない。
■和書
- 文学・評論
- 人文・思想
- 社会・政治
- ノンフィクション
- 歴史・地理
- ビジネス・経済・キャリア
- 投資・金融・会社経営
- 科学・テクノロジー
- 医学・薬学
- コンピュータ・インターネット
- アート・建築・デザイン
- 実用・スポーツ・ホビー
- 資格・検定
- 暮らし・健康・子育て
- 旅行ガイド
- 語学・辞事典・年鑑
- 教育・学参・受験
- こども
- コミック・アニメ・BL
- タレント写真集
- ゲーム攻略本
- エンターテイメント
- 新書・文庫
- 雑誌
- 楽譜・スコア・音楽書
- ポスター
- アダルト
■雑誌
- 文芸・総合
- 人文・思想・社会・歴史
- 法律・法務
- ビジネス・経済・経営・投資
- 資格・求人・キャリア
- 科学・テクノロジー
- 医学・看護学・薬学
- コンピュータ・モバイル
- アート・建築・デザイン
- 女性ファッション・ライフスタイル
- 男性ファッション・ライフスタイル
- 健康・生活情報
- 結婚・出産・子育て
- 旅行・アウトドア
- 料理・グルメ
- スポーツ
- 語学
- 教育
- こども
- 音楽・映画・テレビ・芸能
- ライトノベル
- コミック・アニメ・BL
- ゲーム情報
- クルマ・バイク・乗り物
- パズル・クイズ
- 趣味・その他
- アダルト
■DVD
- 外国映画
- 日本映画
- アニメ
- ミュージック
- テレビドラマ
- 日本のテレビドラマ
- アメリカのテレビドラマ
- 韓国のテレビドラマ
- ドキュメンタリー
- お笑い・バラエティ
- ステージ
- ホビー・実用
- スポーツ・フィットネス
- キッズ・ファミリー
- BOXセット
- アイドル
- アダルト
■ミュージック
- J-POP
- インディーズ
- ポップス
- ロック
- オルタナティヴロック
- ハードロック・ヘヴィーメタル
- ブルース・カントリー
- ソウル・R&B
- ヒップホップ
- ダンス・エレクトロニカ
- ジャズ・フュージョン
- クラシック
- ワールド
- ヒーリング・ニューエイジ
- サウンドトラック
- アニメ・ゲーム
- キッズ・ファミリー
- 歌謡曲・演歌
- 日本の伝統音楽・芸能
- スポーツ・その他
音楽の分類は参考になりそうだ。だが、全体に散漫な印象もある。やはり、大分類10、それぞれを各10ずつに中分類、さらにそれを10ずつに小分類という十進分類のパターンに当てはめたくなる。
■Yahoo! ディレクトリ
ネットの情報を分類しているといえば、Yahoo!カテゴリがある。これはYahoo!掲載サイトを一覧にしているわけだから、そのカテゴリ分けはネット上の情報の分類としては効果的だろう。
しかし、問題は、そのカテゴリがあまりにも多種多様かつ複雑で、階層も深くなっていることである。カテゴリ自体が毎日のように追加されており、とうてい追いつけない。2007年2月9日までで大カテゴリが14、次のレベルのカテゴリが(重複入れずに)約380に及ぶ。第2レベルでもかなり細分化されたカテゴリもあれば、広範に扱っているカテゴリもあり、なかなか難しい。
- エンターテインメント
- 芸能人, 音楽, コミック、アニメ, 映画, 占い, テーマパーク, クール, グラビアアイドル, アカデミー賞, お笑い, 歌詞, キャラクター ...
- メディアとニュース
- 新聞, テレビ, ラジオ, 雑誌, 天気, ネット放送, 企業新聞, 個人ニュースサイト, イベント, 芸能、スポーツニュース ...
- 趣味とスポーツ
- スポーツ, 車, ゲーム, 旅, 交通, ギャンブル, アウトドア, バイク, 野球, サッカー, 格闘技, スキー, 温泉, ニンテンドーDS ...
- ビジネスと経済
- ショッピング, 企業間取引, 金融と投資, 職業と雇用, 不動産, 求人, 起業, 株式, 消費者保護, 不二家 ...
- 各種資料と情報源
- 辞書、辞典, 図書館, 郵便, 郵便番号の検索, 電話番号と住所, カレンダー、暦, 規格, 年鑑, 知識検索, 類語検索 ...
- 生活と文化
- グルメ, 暮らし, 文化, ファッション, 美容, 人間関係, 住まい, 環境と自然, 年中行事, SNS, 温暖化, いちご狩り, バレンタイン ...
- 芸術と人文
- 人文, ビジュアルアート, デザイン, パフォーミングアート, 美術館, 芸術家, 写真, 小説家, 歴史 ...
- コンピュータとインターネット
- インターネット, ブログ, ソフト, ハード, プログラム, ネットワーク, セキュリティ, ソフトバンクモバイル, Windows Vista ...
- 健康と医学
- 病気, 医学, 薬学, ダイエット, 妊娠、出産, 女性の健康, 栄養, 癌, 生活習慣病, 風邪、インフルエンザ ...
- 教育
- 大学, 資格試験, 専門学校, 予備校, 小中高校, 幼稚園と保育園, 短大, 生涯学習, 留学, いじめ, 大学への入学 ...
- 政治
- 行政, 行政機関, 税金, 法律, 国会, 国会議員, 政治家, 外交, 国際機関, 地方自治, 警察, 軍事, 確定申告 ...
- 自然科学と技術
- 生き物, 地球科学, 動物学, 植物学, 天文学, 地理学, 工学, 化学, 物理学, エコロジー, 超常現象, 鳥インフルエンザ ...
- 社会科学
- 言語学, 心理学, 経済学, 社会学, 外国語, 心理テスト, 法学, 人類学と考古学, 政治学, 自動翻訳サービス, 日本語 ...
- 地域情報
- 日本の地域、都道府県, 世界の国と地域, 北朝鮮, 宮崎県庁, さっぽろ雪まつり, 秋田国体 ...
■現代用語事典
現代の事象について網羅しているといえるのが現代用語事典。その分類も参考になるに違いない。ということで、三誌の大分類を見てみた。
■現代用語の基礎知識
- 国際情勢
- 各国事情
- 政治と法律
- 経済
- 経営
- 産業
- 情報とメディア
- 技術
- 科学
- 医療と健康
- 社会問題
- くらし
- 趣味とホビー
- 文化
- 流行とことば
- スポーツ
■イミダス
- 経済
- 産業
- 各国情勢
- 国際関係
- 日本政治
- 社会生活
- 健康
- テクノロジー
- サイエンス
- 文化
- ホビー
- スポーツ
■知恵蔵
- 国際関係
- 政治
- 社会
- 経済・産業
- サイエンス・テクノロジー
- 文化・芸術
- 生活
- スポーツ
知恵蔵の8分類が一番コンパクトにまとまっている気がする。
■そこで「KDC」を考えてみた
■現代用語事典の要素をまとめる
極私的百科のカテゴリ分けを念頭に置いて、まず、現代用語事典3誌の内容を統合して、大体どんなジャンルがあれば埋まるのかを考えてみる。
- 国際関係・各国事情
- 政治と法律・社会
- 経済・産業・経営
- 科学・技術
- 情報とメデイア
- 文化・芸術・趣味・ホビー
- 生活・健康・スポーツ
- ことば
現代用語事典は国際関係・各国事情が充実しているのが特徴だが、私的wikiではそこまで詳しく扱うジャンルでもないので、これは「地理・情勢」というふうにくくってしまっていいと思う。
政治関係はあまりやる気もないので、社会と統合してもかまわない。経済・産業・経営というお金まわりもセットでいいだろう。さらに、「政治・社会」と「経済・産業・経営」もまとめて社会系セットにしてしまおうか。
科学・技術は自然科学系統と応用科学系統をセットにしてしまう。理論と実用とか分けてるとキリがないし。
情報とメディアは、ネットの話、表現の話が書きたいので必要なのだが、これも「科学・技術」枠だろうか。
文化・芸術・趣味・ホビーはひっくるめてしまおう。本・音楽・映画・芸能関係はここに入れてしまう。
生活・健康・スポーツが思案どころ。食べ物の話題をどこに入れるかだな。スポーツはあまり必要ないのだが。
■NDCと突き合わせる
さて、このセットをNDCと突き合わせてみて、不足を補充してみる。
まず、0番:総記はメタな話を書くところなどで必要。番外として、あと9種類に分類しなければならない。
- 0 総記
- 1 哲学 ……現代用語事典では目立たない項目。文化人類学や民俗学も含めて、哲学・思想・宗教関連はやはり一ジャンル必要か。
- 2 歴史 ……これも現代用語事典ではあまり出てこない。「現代」用語だから仕方ないのだけれど。というわけで、これも補充しなければならない。
- 3 社会科学……「政治・社会・経済・産業・経営」の枠。でもNDCだと「風俗習慣・民俗学・民族学」がこちら。それは1の枠に移動したい。
- 4 自然科学
- 5 技術・工学……二つ合わせて「科学・技術」枠。
- 6 産業……これは分割される。商業は社会科学へ、通信産業は別枠。
- 7 芸術・美術……「文化・芸術・趣味・ホビー」枠。創作・表現の枠ということで。
- 8 言語……「ことば」枠で必要。ウィキクオート、ウィクショナリーに該当する内容も入れたい。
- 9 文学……これは文化・芸術枠でくくってしまおう。
というわけでNDCの空いたところに現代用語風ジャンル分けを当てはめて整理すると、こういう感じ。
- 0 総記
- 1 哲学・思想・宗教・文化人類学・民俗学
- 2 歴史
- 3 社会科学(政治・社会・経済・産業・経営)
- 4 自然科学・技術・工学
- 5 芸術・文学・美術・ホビー
- 6 言語・ことば
- x 地理・国際関係・各国事情
- x ネット関連、情報とメデイア
- x 生活・健康・スポーツ
あ、うまく10項目に入ってしまった。というわけで、並べ替えてみる。
- 0 総記
- 1 情報・メディア
- 2 表現・創作
- 3 地理
- 4 歴史
- 5 人文科学・文化
- 6 社会科学・商売
- 7 自然科学・技術
- 8 生活・健康
- 9 言語・ことば
かなり自分の納得できる分類になったように思う。では、これを「閾ペディアことのはカテゴリ分類」の大分類に据えてしまおう。
■中分類以下を考える
大分類だけだと粗いので、中分類以下も作ってみた。ここからあとは考えたプロセスは書かない。
これをひとまず「ことのは十進分類法=KDC」(Kotonoha Decimal Classification)ver.1.0と名付けてみた。詳細は以下のページに。
MediaWikiを使った分類が便利なのは、一つの項目に対して複数のカテゴリーを割り当てられること。そのおかげで柔軟な運用ができそうである。
なお、カテゴリ決定については、とにかく入れたい項目がある程度増えたところで結果的に分類をしていくという手もある。KJ法的な手法といえようか。しかし、記事を書くときにとりあえずカテゴリは決めておかないと目次からたどり着けなくなるので、結局、全体の構成を決めてしまったという次第。ただ、もちろん、運用につれて変更する可能性もある。その変更をやりやすいというのもWikiシステムのいいところだ。
■関連/参考になる記事
- 広大フォーラム2004年2月号 開かれた学問(98)「図書の分類法」野村 正人
- コラム目録の小部屋■分類について ――「本はどんなふうに並んでいるの?」
- コラム目録の小部屋■分類について -様々な分類のおはなし-
- 読書日記: INFOSTA、UDC事業から撤退
- Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードと分類法・1
- Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードおまけ
- Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードと分類法・2
- Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードと分類法・3
- Myrmecoleon in Paradoxical Library. はてな分館 - ジャンルコードと分類法・4
- 図書館断想 - 図書館の分類
- 図書館断想 - 図書館の分類2
- 図書館断想 - 図書館の分類3
- ウェブログ図書館 業務日誌 - 図書館関係者なら「ことのは十進分類法」にハァハァするよな?
■補記
Myrmecoleon in Paradoxical Libraryの人がやっているような「同人誌図書館構想のための分類一覧」みたいなのを、ニーズのある人はそれぞれに作れば面白いと思う。
今回の「KDC」は汎用性があるものではないので(たとえば政治経済社会に関心の強いブロガーなら、こんなところに押し込めるなと言うだろう)、使いやすい分類法はまだ模索していく必要があると思われる。おそらく、汎用性の高い分類方法としては、NDCと国立国会図書館分類法を土台に、Amazonによる音楽・映画関連ジャンルの充実、ならびに現代用語事典の分類を取り入れた形で仕上がっていきそうな気がする。
そして、十進法による分類となっているが、PC時代だから16進法(0123456789ABCDEF)でやってもいいんじゃないだろうか。第一段階が16分野、第二段階で最大256分野、第3段階で最大4096分野。あるいは、基本10だけど16までは増やしてもいいことにするとか。
まあ別に何進法でもいいのだが、数の縛りがあるというのは案外いいシステムだと思った。数字のついていないYahoo!やWikipediaやAmazonのシステムは、柔軟に変えられるけれども、逆にまとまりがなく思えたのも事実である。
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(旧: )
トラックバックありです。で,図書館の人として見過ごせないのが一点。
>実はNDCでは、「歴史」と「地理」における地域分類がずれている。
「291.4 中部地方」なんてことはないです。290の「地理」の区分は地理区分表という補助表を使って分類する(「地理」独自の分類ではなく,他の項目でも使える)のですが,これはほぼ完全に210~280の「歴史」の区分と一致してます(というか,「歴史」も細かくは地理区分表を使って分類する)。ですから,291.4は歴史と同じく「北陸地方」となります。
また「291.5 東海地方」は間違ってはいないのですが,正式な分類名としては「291.5 中部地方」の方が適切です。
たぶん,参照された分類表が間違っていたのでは? あるいは,古い版だとそうだったのかもしれません(これは未確認)。少なくとも,最新のNDC第9版については,地理区分は共通しています。
このことについては事実誤認と思われますので,コメントしておきました。記事の趣旨について否定しているわけではないので念のため。
KDCは,民俗学をやっていたものとしてちゃんと思想関係の項目に入ってるのが嬉しいのと,メディアとか健康とかNDCでは不当に細分化されてるのがまとめられてる点でいいと思いますねー。
まあ使っていくうちに見直さなきゃいけない部分も出てくると思いますので,がんばって下さいねー。
ご指摘ありがとうございます。もう少しきちんと調べてみます。
まあ結局、沖縄を独立させるために、中部・北陸・東海全部まとめて中部にしました。
ほとんど自分の興味でまとめてますので、これから進化させたいと思ってver.1という表現をしました。これからどこまでバージョンアップできるか。
当方で配列変数として用意している補助表が間違っておりました。お詫びします。基本データなのに...(;´∀`)
誤字脱字や入力間違いは発見し次第修正するようにしていますが、まだどこかに間違いは潜んでいるかもしれません。その際ご指摘いただけると幸いです。
ちなみに、訂正が必要な箇所はNDCで、281、291、351、の三箇所です。