中華ポップスオタが非オタの彼女にC-POPを軽く紹介するための10アーチスト
最近「○○オタが非オタの彼女に○○を軽く紹介するための10本」が一部で流行っている。
発端→アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本
というわけでこのネタの第2弾。中華ポップス(華流)に関するネタである。
まあ、どのくらいの数の中華ポップスオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、
「中華ポップスオタではまったくないんだが、しかし自分の華流オタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないC-POPの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、中華ポップスのことを紹介するために聞かせるべき10アーティストを選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女にC-POPを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴うチベット語、モンゴル語のみのアーティストは避けたい。
できれば普通話・国語・広東語、悪くても台湾語にとどめたい。
あと、いくらC-POP的に基礎といっても古びを感じすぎるものは避けたい。中国音楽好きが『雅楽』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。
そういう感じ。
彼女の設定は
C-POP知識はいわゆる「欧陽菲菲」「テレサ・テン」的なものを除けば、ビビアン・スー程度は知っている
サブカル度も低いが、頭はけっこう良い
という条件で。
まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。
■周杰倫(ジェイ・チョウ)
まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「ジェイ以前」を濃縮しきっていて、「ジェイ以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。「頭文字D」でも主演だし。
ただ、ここでオタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。
この提供楽曲多数なアーティストについて、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだろうと思う。
■F4(エフスー)、F.I.R.(エフ・アイ・アール)
アレって典型的な「華流オタクが考える一般人に受け入れられそうなグループ(そう華流オタクが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。
「華流オタとしてはこの二つは“グループ”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。
■Twins(ツインズ)
ある種の香港カンフー映画オタが持ってるワイヤーアクションへの憧憬と、EEG監修のアイドルオタ的な考証へのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもアイドル的な
「恋愛好きで軽い性格の女」を体現するシャーリーン
「真面目そうだけど男に弱い女」を体現するジリアン
の二人が、華流オタ好きのする楽曲をアルバム中にちりばめているのが、紹介してみたい理由。
■張惠妹(アーメイ)
たぶんこれを見た彼女は「トゥーランドットだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。
この系譜の歌手がその後続いていないこと、これが台湾・中国では大人気になったこと、台湾原住民出身で実力派歌手になって、それが日本に輸入されてもおかしくはなさそうなのに、日本国内でこういうのが聞かれないこと、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。
■王心凌(シンディ・ワン)
「やっぱりアイドルは音楽オタのためのものだよね」という話になったときに、そこで選ぶのは倉木麻衣と共演した「孫燕姿(ステファニー・スン)」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、このアーティストにかける制作側の思いが好きだから。
渋谷や原宿でMVのロケをしていてそれでも鹿の角のかぶりもの、っていうセンスが、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「捨てる」ということへの諦めきれなさがいかにもオタ的だなあと思えてしまうから。
シンディの素朴さを俺自身は悪いとは思わないし、もう削れないだろうとは思うけれど、一方でこれがS.H.EやTwinsだったらきっちり洋風にしてしまうだろうとも思う。
なのに、各所に頭下げて「亜麻色の髪の乙女」のカバー「月光」を作ってしまう、というあたり、どうしても「自分の物語を形作ってきたものが捨てられないオタク」としては、たとえシンディがそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。歌唱と踊り自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。
■崔健(ツイ・ジェン)
今の若年層で崔健見たことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。
女子十二楽坊よりも前の段階で、王暁京プロデューサーの哲学とか宣伝技法とかはこのアーティストで頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティのロックが中国のライブハウスでこの時代に演奏されていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなく中華ロック好きとしては不思議に誇らしいし、女子十二楽坊でしか中国音楽を知らない彼女には聴かせてあげたいなと思う。
■S.H.E(エス・エイチ・イー)
台湾の「トップアイドル」あるいは「ドラマとのタイアップ」をオタとして教えたい、というお節介焼きから見せる、ということではなくて。
「終わらないコンサートを毎日生きる」的な感覚が音楽オタには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ映画『長江7号(ミラクル7号)』主題歌はS.H.Eの「七仔」以外ではあり得なかったとも思う。
「クラシックや洋楽をアジア化した音楽を聴く」という音楽オタの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「音楽オタクの気分」の源はS.H.Eにあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。
■猪頭皮(ツートウピー、朱約信)
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。
こういう頭脳警察型辛口社会批評風味の音楽をこういうかたちでラップ化して、それが非オタに受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。
■五月天(メイデイ)
9組まではあっさり決まったんだけど10組目は空白でもいいかな、などと思いつつ、やっぱり五月天を選んだ。
ジェイから始まってメイデイで終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、ZEPP TOKYOのライブを成功させたグループでもあるし、紹介する価値は大いにあると思う。
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王菲が入ってないなんておかしい!o(`ε´メo) プンプン!