さよなら純恋。《小悪魔ageha定点観測》注目されるギャル経済の秘密
ageモ(小悪魔agehaモデル)の純恋(すみれ)さんが脳出血で亡くなっていたことが報告された。事件性はなく、以前から頭痛などを訴えていたようだ。仙台のキャバ嬢としてagehaに登場した純恋だが、現在は「DIVASデザイナー」の肩書きで活躍していながらモデルを続けていた(DIVAS純恋セレクト「DIVAS」)。
さて、このブログでは小悪魔ageha定点観測を先月から始めたところだが、ももえり卒業に続いて純恋病没である。agehaの勢いは衰えないと思うが、寂しくなるのは間違いない。
また、AERAと日経エンタテインメント!が相次いで、小悪魔agehaを含むギャル文化・ファストファッション経済について取り上げている。これもチェックしておきたい。
★当ブログ内絵文録ことのは:「小悪魔ageha」関連記事
■さよなら純恋
おそらくageha次号でも特集されると思うのだが、とりあえず速報的に載せておく。
純恋 オフィシャル ウェブサイト - SUMIRE Official Website
純恋オフィシャルサイト緊急告知
6月11日、純恋さんが自宅マンションにて脳出血のため、永眠されたことをご報告させていただきます。
10日夜、連絡が取れないことを心配した事務所担当者が確認しました。警察、消防によれば、事件性はないということです。
本当に悔しいです。
詳しい事は、葬儀後にお知らせ致します。
故人のご冥福を心より申し上げます。
純恋 official blog powered by ameba「2009-06-03 00:11:00」(最後の記事より)
前のブログから、
ちょぃちょぃ
頭痛いとか具合悪いのを言ってたけど、
ちょっと身体の調子が悪くて
地元にひっそり帰ったりしてました(´・ω・`)
ブログも書かず、
仕事も少しだけ休ませていただき・・・・
おかげでスゴク元気になって帰ってきました(´・ω・`)
純恋 (sumire)のルーム(プロフィール)|Ameba Room(アメーバルーム)
キャバ嬢からageモとなり、そして夜職を卒業してファッションデザイナーとしての道を歩んでいた純恋は、まさに「小悪魔ageha」を象徴する生き方をしていたといえる。
■「小悪魔ageha」7月号 トピックス
2009年6月1日発売
■表紙:荒木さやか
- 私たちの流行は会議や打ち合わせで生まれるんじゃない
- 黒くても開いてても、毎日隠せばないのと同じ♥という私たちの毛穴埋めコンシーラーテク発表会!!
■2009年6月、二度と戻らないある日のあたし♥
おはようからおやすみまで、そしてヘアからファッションまであのコに密着24時♥
ずっと続いてく人間としての生活、あのコは日々こうやって過ごしてました!!
冬が来て春が来てもうすぐ夏がやって来る今、みんなは何を思って暮らしてる? 同じ毎日の繰り返しでも目に見えない何かが変わってく。去年の自分と今年の自分はきっと別人...。私たちの毎日、少しだけ見せますね♥
- 桜井莉菜 agehaモデル(26歳) 東京でのさくりなは健全な夜遊びに夢中だった★「彼氏がおったら彼氏優先やから今は女のコと過ごす恋愛の夏休み♥ファミレスの夜更かしがめっちゃ楽し!!」
- 荒木さやか agehaモデル(24歳) 休日のさやかは犬とたわむれる主婦だった♥「何でもできる人になりたい。いつか食いっぱぐれてもひとりで生きていけるように...」
- 西山りほ agehaモデル(23歳) ホテルのりほはハムスターの如く丸まっていた♥「忙しくもないけどヒマでもない24時間。弁当の出前が、あたしの主食。」
- 神子島みか レーサー(22歳) 雪辱をバネに今期初のレースに挑んでいた★「これ以上みじめな私を見ないで欲しい...初めて順位が2ケタになった。」
- 南真琴 ヘアスタイリスト(25歳) 働くひきこもりマコツの独り上手な毎日♥「このままずっと家にいたいけど働かなくちゃビールは飲めない 今日も日の出とともに労働します♥」
- みきてぃ フリーター(22歳) ストイックなダイエット生活してます!!「肉体改造で2カ月で6キロヤセた!!今年は堂々とビキニで海行くねん♥」
- けいこ ディアマンテ店長(25歳) 朝から晩までディアマンテに尽くしてます♥「早く結婚してお母さんになりたいです♥専業主婦になって育児が終わったらケーキ屋さんで働いて...♥」
- 内山みなみ 浜松debut勤務(21歳) ノーサックスノーライフな人生送ってます★「男はいつか裏切るけどサックスは私を裏切らない。」
- 水城舞 中洲アトリエ勤務(27歳) 有終の美を飾るべく本気で夜やってます♥「傷ついて疲れたらお店辞める。金がなくなるまで実家ニート。それがこの9年間の私の夜の生き方やった」
■本当に私たちが買った夏服大捜査線2009!!!
雑誌に載ってたからでなく 誰かに好かれたいからでもなく かわいいから私たちは買うんです♥
- 夏のはじめの乙女な6月...1着目のお気に入りの服で今の気持ちを表します。私たち、いっちょうら用にコレかいました♥
- リゾート系
- 姫系
- メンズ系
- フェロモン系
- 一人一着必ず買ってる♥♥新規で買うならみんな...♥ロングのコットンを指名してます!!夏、真っ白ワンピ物語♥
- ひざ上ワンピ
- ロングワンピ
- おリボンワンピ
- コットンワンピ
- 同じデパートでも行く店が違う!! まわり方が違う!!私たち、いつも行くのはこの店、この順番!! 私たちが肌で流行を感じている現場はココ★
- よくわからないファッション用語大辞典!!
- さくりなサマージャンボSPECIAL♥ ageモになって2年1カ月!さくりなのロック魂&乙女心はさらに進化を遂げていた!!
■デカ目先輩!!
雨の日も風が強い日もお腹痛い日も今日も明日も あのコは常にあなたの知らないところで練習してる!!
デカ目のメイク法特集。「私たちが考えた、デカ目の裏ワザ」で、さくりなが「睡眠は5時間以内」、りんが「うつぶせで寝ない!!」、ねむが「大事な日の前日にメリロートを飲む!!」というのがおもしろい。
■病めるときも、健やかなるときも あなたを愛する私のウエディングヘア
ジューンブライドをイメージして、ウェディング風の髪型
■よこよせで白星★
■南真琴の二代目くいしん坊!万歳♥
■最強人形りん
りん(21歳)が正式に専属のageモに。
歌舞伎町でちょうちょになって3年、人形と呼ばれて3年。ageha初登場から3年...ヤセて、メイクも研究して、ひたすら陰で努力して……
石の上にも3年!!今日からageモになります
■「測って切って貼る♥」が盛れるつけまの超常識!!!
■毛穴が気になる!!だからコンシーラーで埋めてる!!!
■ハイどーもヴァンパイアゲハです♥
ロックユニットVAMPS(HYDE&K.A.Z)とのコラボ記事。男装純恋も登場。
■age嬢と浴衣
■こんなとき、どう送る? age嬢50人のリアルメール♥
■AERA「ギャル産業革命」特集
6月1日発売のAERA '09.6.8号では、「ギャル産業革命」と題して、この不況下でも元気なギャル経済について4本の記事でレポートしている。色物としてしか見られてこなかった「ギャル市場」が、実は決してバカにしたり見逃したりできないものだという認識が示されている。
■[ファッション]ギャル産業革命
「マリ・クレール」前編集長激走レポ「ギャル服恐るべし」
- 小悪魔ageha編集長・中條寿子「自由であること! この手頃な価格帯のファッションなら、お金持ちでなくても、誰でもおしゃれを自由に楽しめる。そこが素晴らしいと思う」
- Y.M.D.O. KariAng DreAngプロデューサー・森本容子「とにかく来てもらうことが大切。だから、トレンドがどうのという前に、白黒が人気なら白黒にこだわるし、価格だって最大限、調整します」。ギャルの定義は「自分のためにおしゃれを楽しんでいる子たち」「ギャルは男に媚びない女の子たち。そして自分の魅力をよくわかってる子たちだと思う」
- ギャル社長・藤田志穂「ギャルって熱くて、トレンドに敏感で、一途で、仲間意識が強いんです。このパワーで、いろいろなことを広く伝えられる人になりたい」
- TCG(東京ガールズコレクション)チーフプロデューサー/F1メディア社長・永谷亜矢子「ユーザー目線で、消費者の買いたい気持ちから逆算してマーケットを創るのが目的です」。ギャルは「ロックな女の子。発言力が強く、牽引力があって、プッシュ型。声の大きい女の子、かな(笑)」
- 筆者は「自立した自由な生き方から、ギャルはじつは21世紀の女性解放の旗手的存在」という。
- WWDジャパン編集長山室一幸は「森本容子は平成のココ・シャネルのような存在」「自分の着た衣服を作りそれを着る。皆が彼女に憧れ、彼女になりたいと思う。これはおしゃれの原点です」
- マーケティングの産物としてのファッション(上から目線)と違い、ギャルは「下から目線」で自分たちの欲しいものを納得できる価格と仕上がりで作り、買い、着て楽しんでいると分析する。
- ギャル市場の5原則。(1)手軽な価格。(2)セクシーに見える服作り。(3)トレンドのミキシング感覚(デザイナーは着る本人であるという消費者目線重視)。(4)ディテール主義(ヘアやメーク、ネイルに徹底的にこだわる)。(5)リアリティーある手の届くファンタジー(外人セレブよりもあゆ・安室)
- いいファッションの条件とは、服より着ている本人が目立ち、チャーミングに見えること。ギャルファッションは完全に引き立て役に徹する。「ギャルたちが、ファッションの未来を本能的に模索する"恐るべき子供たち(アンファン・テリブル)"に思えてきた」
■[ビジネス]渋谷「109」毎日売上げ競う体育会経営
マルキューは毎日が体育祭 店員初の商品開発力と競争力
- 「セシルマクビー」のジャパンイマジネーション社長・木村達央氏が東大で「マルキューの徹底した顧客志向」の授業。「うちの社員の多くは、かつて顧客名簿の上位にいた人。お客さんに近い感性を持っている。どんなものを客がほしがっているか、よくわかるんです」
- バブル前は全方位型テナントビルだった109は、売上げが落ち込んだ95年に方向転換。地下1階のアパレルショップにだけ人が流れていたので、同じような店を増やして売上げが回復。一気に方向転換した。
- 店頭に立つ販売員の「これが売れそう」という意見が商品に反映される。
- 109は各テナントの改装時期をそろえない。季節の節目にフロア単位で大改装という百貨店とは違う。
- 東大大学院・七丈直弘准教授「かつてはMBAに代表される米国流経営学がもてはやされたが、いまはあまり参考にならない。目の肥えた日本の消費者ニーズを正確にくみとり、すばやく形にする力が問われる」
- 109の8階事務所では、テナントごとの毎日の売上高が一覧になっている。どのテナントもライバル店の同行を定点観測している。
- 店員が前日の売上げをすらすらとそらんじる。顧客の特徴・購買履歴を書き込んだノート。「新製品が入荷して、これは気に入ってもらえそう、と思ったら即メールします」
■[メディア]ギャルの神様生む「月刊ポップティーン」の訴求力
- アパレルブランド「LIZ LISA」では、「ギャルのトレンドを理解するため、全国の店長が集まる会議ではPopteenを読むように伝えています」
- 「10代女性へのコミュニティーアプローチの入り口として、Popteenほど訴求力のある雑誌はありません」
- Popteenでのモデルの露出の多さは人気順。
- 「大人が考える企画より、読者の感受性から誌面を組み立てた方が面白い」。
- 「幸せそうな女の子を全肯定できるのが若い子の特徴」
- 『ヤンキー進化論』著者の難波功士教授「1990年代の不況でも唯一元気だったのがギャル産業」「それが15年後の現在、ギャルの生き方が定着したんですね。むしろこういう時代だからこそ、時代に翻弄されず、無理せず人生を充実させるギャルの生き方にスポットライトが当たっていると思います」
- ブログの登場で、読者はモデルの「毎日」を知ることができ、距離が近くなった分思い入れも強くなる。
■[消費]原宿・激戦地「3000円ファッション格差」
激戦地・原宿 3000円で何買える? ファストファッションお買い物クルーズ
- 10年前にGAP原宿店が開店。
- 昨年11月、H&Mの開店で、カジュアルブランドの旗艦店ラッシュが始まった。今年4月・コレクトポイント、FOREVER 21。
- ファッション発信地だから海外ブランドが出店を狙う。
- ファストファッションとは、商品供給のスピードと手ごろな価格のカジュアルブランド。ZARAやH&Mに代表される。商品がすぐに入れ替わるため、今買わないと永遠に手に入らない。追加投入しない。
- 古着のセレクトショップも恩恵を受けている。混雑した店内でサイズを確かめる時間もなく、勢い余って購入した客が古着屋に持ち込む。
(松永感想)これまでは、ファッションの発信側による大量デザインの時代だった。それは大量生産を前提とした20世紀型のファッションともいえる。しかし、この特集で注目されているギャルファッション、ギャル経済は、あくまでもユーザー目線(ユーザー自身が開発者・アレンジャーとなり、店員が売れると思ったものが店舗に並ぶ)であり、大量生産・大量消費を前提とした経済とはまるで異なったものになる可能性がある。そして、それが今の不況下でパワーを持っている。
■日経エンタテインメント「I♥ヤンキー」特集
こういうものを書かせたら抜群の分析を見せる松谷創一郎さんの記事。まず、今年に入ってヤンキー文化を研究した書籍が出ていることに注目。
クローズZEROII、ドロップ、ROOKIES―卒業―、ごくせん THE MOVIEなど、ヤンキー/不良映画も注目されている。
90年代からはNEOヤンキーとも呼べる層が生まれている。ケータイ小説、ギャル文化もここに含まれると分析。
- 男編 新世代ヤンキー×若手男優が熱い!
- 桐谷健太インタビュー
- 女編 早婚読者の"ギャルママ"誌も登場
- 「お姉ギャル系」コンサバティブとギャルの折衷スタイル。「S Cawaii」「PINKY」「ViVi」
- 「黒ギャル系」コギャルブームを牽引した「egg」の延長線上。「Happie nuts」「JELLY」「BLENDA BLACK」
- 「姫ギャル系」。「小悪魔ageha」の独占市場。
- 母親向けギャル系雑誌「I LOVE mama」。全員が読者モデル。ギャルママのリアルさを前面に出している。同誌読者が知りたがっているのは、自分と子供のファッションや自分のメイク。シンママ(シングルママ)も多く登場し、明るく扱われている。
- 益若つばさインタビュー
(松永感想)ギャル系の3系統(お姉ギャル・黒ギャル・姫ギャル)の分類は秀逸だと思う。今はもうエビちゃんの時代ではない。子持ちの益若つばさやももえりの時代なのだ。
ヤンキーやギャルなどは、これまで色物扱いだったが、確実な市場として(しかもこの不況下では逆に元気がある)注目され始めているように思われる。しかし、このギャル文化を見る人たちには、大きく分けて3種類の態度があると思う。一つはその文化に入り込める人(自分自身がヤンキーやギャルになれる人、感性をそのまま共有できる人)。二つめは、自分自身がその文化に染まる訳ではないが、異文化ながらもその存在を理解し、共存できる人。三つめは、どうしてもそういう文化に反発を感じ、場合によっては「劣った者たちによる異常な文化」として排除し、バカにする人。一つめ・二つめの視点を持つ人は、ギャル市場に参入することができるだろうし、三つめの人はそんなことを想像だにしないだろう。
小飼弾氏のようにケータイ小説など読まなくてよい、読む必要がない、読む価値がない、と考えるのは、知的エリートの態度としてはたぶん正しいのだが、それは日本に確実に存在する「NEOヤンキー/ギャル」の文化圏を完全に見逃すことになろうと思う。私自身は商才もなければ、一方で不良にもなれない人間だが、しかし、これらの人たちの存在は非常に気になるのである(「ギャル革命」sifowの仲間たち「くろ団」の「秋革命」に行ってきた [絵文録ことのは.]2005/10/16も参照)。
Amazy |
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