ハロウィーンの起源・由来について調べてみた
私が小さいころには、ハロウィーンはなじみのないお祭りだった。英語の教科書でtrick-or-treatなどが出てきたが、あくまでも異国の風習としての授業だった。
それが近年、10月はカボチャだらけである。そもそも、ハロウィーンとはどういう祭りなのか。キリスト教のお祭りであるかのように言われるが、それにしては非常におどろおどろしい。
というわけで、その起源や由来について調べてみたところ、古代ケルトのサーウィン祭に起源があることがわかった。どうやら、日本のお盆が実は仏教などとは何の関係もないアニミズムに基づくお祭りであるのと同様、ハロウィーンもキリスト教とは何の関係もないアニミズム的なお祭りであるようだ。いや、ご先祖様が帰ってくる日という意味では、ハロウィーンは「ケルト版のお盆」と言ってもよいように思う。
というわけで、調べた結果はこちらにまとめてある。
簡単に概要をまとめると、
- もともとはケルトのサーウィン祭。これは収穫の終わりと冬の訪れの季節の祭りで、この日は先祖霊が帰ってくると信じられていた。
- そこに、ケルトを支配したローマの祭り(フェラリア祭とポーモーナ女神祭)が融合した。フェラリア祭は2月だが、死者の霊がやってくる祭りである。
- 7世紀、教皇ボニファティウス4世が、11月1日を万聖節と定めた。異教の死者の祭りに対抗して、死せる聖人の祭日を定めたわけである。その万聖節(All-hallows / All-hallowmas)の前日(eve)なのでハロウィーンという言葉が生まれた。だから、名称だけはキリスト教由来である。
- ハロウィーンは移民たちによってアメリカ大陸に持ち込まれた。そこで、アメリカ原産のカボチャなどが採用され、風習も年代によって少しずつ変わっていった。アメリカにハロウィーンが根付くのは19世紀後半、アイルランド系移民が大量にやってきてからのことである。
というわけで、古代ケルトの「お盆」みたいなお祭りがハロウィーンとして日本にも上陸した、ということのようである。キリスト教圏でも仏教圏でも、理論的な宗教をもってしても、土着のアニミズム信仰のようなものはなかなか駆逐できないものらしい。
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