中国人が語る「日本で暮らして不思議に思うこと」の全訳
「【中国ブログ】中国人が語る「日本で暮らして不思議に思うこと」 2010/07/30(金) 22:22:09 [サーチナ]」という記事がサーチナで公開された。
日本在住とみられる中国人ブロガー、朔客さんが自らのブログに「日本で生活していて不思議に思うこと」と題する文章を掲載、中国人の視点で日本の不思議なことを10カ所、指摘した。
というのだが、よく調べてみたらこれはどこかのブロガーが書いたものではなく、今年の1月4日に『日本新華僑報』に掲載された記事の転載であった。というわけで原文が判明したので、全文を翻訳してみる。
日本の不思議なこと十大ランキング
新华侨报:日本的十大见怪不怪----中新网(日本新華僑報 2010年1月4日記事)
第1の不思議:巨大で知能指数の高いカラス
日本に来たら、この地のカラスの大きな恐怖に遭うことになる。ここの全身漆黒のカラスの体型は、中国のカラスの倍くらい大きい。鷹と同じくらいである。雄鶏と同じくらいだという人もいる。日本に来たばかりの友人はみなびっくりして飛び退く。
しかも、その知能指数は非常に高く、中にはいつくかの簡単な挨拶の発音を聞き分けられる日本人もいる。また、日本人は動物を殺さないのでカラスがのさばっている。日本のゴミ収集日にはカラスがゴミの上にやってきて人を恐れもしない様子が見られる。ゴミ箱のふたを取って中身をひっくり返して探し、簡単にゴミの封をくちばしで開けてしまう。ゴミ集積場の近くはカラスに狼藉されるのが常だ。こんな大きな被害があっても、カラスを駆除することはない。追いやるだけなので、結局は人が怖くないと思わせてしまい、ひどいときには人を攻撃することもある。
第2の不思議:国家指導者、政治事件についてあまりにも気軽に評論される
日本のテレビに毎日必ずある番組は、国家指導者への評論だ。評論家、司会者は大いに批判し、暴露し、さらにはリーダーを風刺したりもする。何人かの政府要人の人形を卓上に並べて評論するのも滑稽だ。日本に来たばかりの人たちがこういった番組に慣れるまでには時間がかかる。
第3の不思議:自殺・過労死が常に起こっている
「過労死」とは文字通り働きすぎが原因で死に至ることだ。日本社会の競争は激烈で、仕事のストレスも非常に大きい。仕事の疲労があまりにも大きくて死亡したというニュースはいつも見られる。仕事に失敗したために自殺する人も多い。自殺のときに家族の子供・妻も先に殺すことがある。自分が死ねば生活を支えることができなくなるからである。これは、日本人が本当に責任感が強く、人に迷惑をかけたくないという思いが強いからである。
第4の不思議:動物がよく保護されている
日本ではどんな動物も殺されたり駆逐されたりすることはあまりない。日本には野良猫が非常に多いが、どこにいっても人にえさをもらえるからだ。日本の河では、鶴、白鳥、鴨がみられるが、人を恐れない。鴨が十数羽の小鴨を連れて路上を横断しているため、車が通行禁止になった、というニュースが流れる。交通はすぐに止められ、隊列を組んだ警察が小鴨を探し、小鴨をすべて見つけたら近くの生活できる池に放ってやる。
第5の不思議:東京でも中国語が飛び交っている
私は3回東京に行ったことがあり、合計2週間を過ごした。最大の感動は、ここでも中国人同胞が多く、電車でも注意深く探せば、特に朝晩のラッシュ時には車両ごとに二、三人の中国人同胞がいたことだ。路上でも特に新宿・新大久保などでは中国語が聞こえてくる。どこの方言かは別にしても、親しみを感じた。
第6の不思議:気温0度前後なのに冬が特別寒い
日本に来る前、日本の冬の気温は平均1度から0度前後だと聞いていた。だから綿入れの服が要るとは思わなかった。というのも、瀋陽の冬は平均零下15度前後で、寒いときには零下35度にもなる。0度なんて自分にとっては春じゃないかというくらいなのだ。服を一枚着ていれば充分、半袖を着ていても大丈夫だと思っていた。
日本に来てわかったことは、冬は本当に寒いと言うことだ。0度でも自分の感覚では中国の零下30度と何の違いもない。その原因は主に、日本は海に囲まれていて、湿度が高い。また日本には暖気がなく、石油ストーブで暖をとらなければならない。日本の室内の防寒はよろしくない。日本で過ごした初めての冬、親に連絡して冬の完全装備をすべて送ってもらった。ふだんから毛糸のセーター、毛糸のズボン下を履いて、外にはまた服を着なければならない。一番外には厚い綿入れの上着が必要だ。それでもまだ寒いと思う。
第7の不思議:日本の山には熊がいる
日本の山には本当に熊がいる。農作物を荒らすだけでなく、人を襲ったりもする。毎年こういうニュースは非常に多い。ちょっと意外なことに、日本では熊を殺すことは違法ではない。もしできるなら、山に入って熊を狩り、熊皮・熊胆を取り、熊肉を食べても何の問題もない。肝心なことは、逆に熊に殺されてもどうしようもないということだ。
第8の不思議:日本の警察と政府機関がものすごく気さく
日本の警官と政府機関の公務員が人々に応対するとき、非常に礼儀正しい。適応しきれないほど丁寧だ。わからないことがあったら、警察に行って尋ねるといい。道を聞いても説明してくれるだけではなく、よくわからないときには地図を描いたり連れて行ってくれたりもする。中国大使館に行って入り口に並んだときには、なんと警護の警察官と半日も雑談してしまった。しかも、不満があれば直接言ってもかまわない。本当に問題があって怒りをぶつけたとしても、相手が逆ギレすることはなく、ちゃんと謝ってくれる。
第9の不思議:果物、野菜が肉より高い怪
スーパーに行けば、安い鶏肉が野菜や果物の三分の一くらいの値段で買える。ここではスイカ一個が80人民元(約1000円)くらいする。中国で安い時期なら荷台一台分くらい買えそうな値段だ。日本で長いこと暮らしている中国人は、みな少々ふっくらしている。肉や卵ばっかり食べて、果物や野菜を食べなくなるからだ。
第10の不思議:自動車の騒音を大きくするために100万円以上の改装費をかけること
自動車の騒音を大きくすればするほどかっこいいと思ってる人が多くいる。そういう人たちはマフラーを改造してうるさくする装置をつける。それ以外にもいろんなところを改造して、自分の自動車の騒音が大きくなるようにする。日本に来たとき、自動車の音を聞いてトラクターが三台もやってきたのかと思ったら、実は最高級品のよい車で、持ち主がカーマニアだったということがある。
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■誤訳?■
第6の不思議「また日本には暖気がなく、石油ストーブで暖をとらなければならない。」という箇所の、
「暖気」は、
「セントラルヒーティング」と訳すべきでは。