第十四回文学フリマ【カ-36】ことのは(@kotono8)告知:『ゲニウス・ロキの歩き方』 #bunfree
2012年5月6日(日)TRC東京流通センター第二展示場E/Fホールにて開催される第十四回文学フリマに出展します。
ブース・サークル名は、2階Fホール【カ-36】ことのは(@kotono8)です。前回に引き続き、お隣【カ-35】奇刊クリルタイとの合体配置です。二つのブースで合同レジですが、ご購入者には「ゲニウス・ロキ紙袋」と「クリルタイVol.3」が無料でついてきます!
今回は文学フリマ冊子としては初のテーマ『ゲニウス・ロキの歩き方』です。表紙は前回に引き続きカラーで、再び吉川にちのさんのイラスト入りです。表紙込み124ページ1200円。
場所とか時間とか
- 開催日 2012年5月6日(日)
- 時間 開場11:00~終了16:00【16時終了です!】
- 会場 TRC東京流通センター第二展示場E/Fホール(モノレール...流通センター駅 駅前すぐ、バス...流通センター前下車(JR大森駅 東口5・7・9番乗場から12分、京浜急行 平和島駅から5分))
前々回までの京急蒲田じゃないので注意!文フリ公式の案内→文学フリマ - 会場アクセス
もし間違って蒲田に行ってしまった人は、羽田空港まで出てモノレール乗り換えか、京急の各停で平和島まで戻って徒歩で。
当ブースは2階のエスカレーター上がってすぐの入り口から右手の壁、手前の一番端です。葉っぱロゴの看板立ててます。トイレのついでにお立ち寄りください(手は洗ってきてください)。
新刊『事物起源探究2011』
表紙写真は「東京タワーとスカイツリーの〈重ね二塔〉」写真(撮影:松永)。表紙イラストは「奇刊クリルタイ」誌の表紙でおなじみの吉川にちのさん。A5判表紙込み124ページ、表紙フルカラー、1200円。
目次
二つの塔:東京タワーと東京スカイツリーが重なる場所を探せ!
表紙写真にも使われた「重ね二塔」の写真を撮影できる場所を求めて水の東京:明治&平成クロスオーバー編 幸田露伴&松永英明
幸田露伴『水の東京』に描かれた隅田川・神田川・日本橋川などをおよそ100年後の平成に松永が実際にボートで水面から体験する。「水の東京」の全訳と現代の状況についての解説、そして松永の紀行。ゲニウス・ロキとは何か
・「場所に蓄積されたデータ」に惹かれて……ゲニウス・ロキをなぜ求め続けるのかについての松永の考え。
・ポープ「バーリントン伯爵への書簡」全訳……ゲニウス・ロキという言葉を初めて建築学(造園)に用いた詩の全訳。大山顕インタビュー:なぜ団地や工場に「萌え」るのか――《ままならなさ》がグッとくる
団地や工場に萌えきれない松永が、「団地団」「工場萌え」「ジャンクション萌え」の大山顕氏にインタビュー。美学から郊外論まで話は尽きない。グリーンライン下北沢:小田急線地下化のあとち利用を考える。チーム・ゲニウス・ロキ案の概要
本文より一部抜粋
◎ゲニウス・ロキとは何か
「ゲニウス・ロキ」とは、ある場所の歴史、土地の記憶といったものを指す言葉である。本冊子では一貫して建築学系で使われる意味合いで使っている。すなわち、場所にはそれぞれの歴史的経緯や由来・由緒があり、独特の雰囲気がある。建築計画や都市計画の際にもそれぞれの土地の「ゲニウス・ロキ」を考慮すべきだ、というのがその趣旨だ。……(中略)……
「繁昌記」ものは元祖ともいえる寺門静軒の『江戸繁昌記』を筆頭に、高浜虚子や芥川龍之介らによる『大東京繁昌記』、小林信彦・荒木経惟『私説東京繁昌記』などと書き継がれてきた。わたしも『平成東京繁昌記』的なものを書いてみたいとも思っている。しかし、そのためにはまだまだ知らない、体感していない東京がまだまだ多すぎるのだが。
そして、東京に限らず、今の日本の各地の状況を記録にとどめてみたい。それぞれの街にあるものを記録するだけではなく、その街の歴史・記憶をすべて包括して、二十一世紀初頭の記録を残してみたい……そんな想いがある。繁昌記・地誌のタイトルとして「ゲニウス・ロキ」はふさわしいように思われる。これは今後もライフワークにしていきたい。
わたしが興味を持っているのは、おそらく、学術的には「人文地理学」や「建築学・都市計画」に当たるのだろう。あるいは「地政学」や「地名学」「景観学」といったジャンルも絡んでくる。「都市環境学」という言葉があることを知ったのは最近のことだったが、このような重層的なジャンルに関心がある。
それを中国の伝統では「風水」という学問で扱ってきたように思われる。今、一般的に「風水」と呼ばれているインテリア風水のような「名前だけ風水、実態は家相術や九星占術」であるものとは一線を画した「地理風水」という中国の思想についても、またライフワーク的に調べていきたいと考えている。こういった関心領域を一言で言い表せるのが、わたしにとっては「ゲニウス・ロキ」という言葉だったのだ。
こういった場所論は、広く捉えると空間論ということになる。それは、私たちを取り巻く環境、私たちに影響を与える外界の存在というもの全般を考えることにもなる。場所の記憶、街の歴史というものが人間の活動や思いと密接な関わりがある以上、それは人と場所という関係性を考えていかねばならない。
場所に意味を与えるのは人間だ。しかし、人間によって与えられた場所の意味が、今度は、そこにやってくる人、そこで生まれ、育った人たちをある枠組みに当てはめていく。そして、新しい意味が生まれていく。
「六本木ヒルズ」は一つの建築群でしかないが、そこには「ITバブル」や「成り上がりセレブ」といった言葉がまとわりつくようになった。そして、そこに暮らしたり働いたりしていること自体が新たな意味を生み出すようになっている。「県民性」は人気番組のテーマとしても定着している。
人が場所を作り、場所が人を変える。そんな連鎖反応を考えることは、ひいては、自分の「立ち位置」や「居場所」ということにもつながっていくのではないだろうか。……(後略)……
既刊
- 『事物起源探究 創刊号』残部2部のみ
- 『事物起源探究 第二号』残部7部のみ いずれも在庫のみ。売り切れ必至。
- 『事物起源探究2011』残部25部。
- A2サイズ『三菱東京UFJ銀行に合流した全銀行の系統図年表』大好評に付き増刷しております。
以下は在庫がなくなりましたので、今回は販売いたしません。お問い合わせはメールにて。
- 『東日本大震災でわたしも考えた』(Amazonのみ販売継続中)
- 『「人は思考したとおりに」As a Man Thinketh完全訳&ジェームズ・アレン徹底解読』←リンク先(ブクログのパブー)にて電子書籍版として販売中。
寄稿
今回は3冊に寄稿しています。こちらもご覧ください。
2階【カ-35】奇刊クリルタイ増刊『Dorj Vol.3』
新書版、142ページ 1部 500円 特製透明しおりつき。「『小悪魔ageha』における「地方志向」の正体」を寄稿しました。お隣のブースですがレジは共通なのでご一緒にどうぞ。
当サイトの人気原稿の再録。地方と東京、ギャル文化圏を理解するための基本文献といっても過言ではありません。2012年に再録するにあたっての補足もついており、「小悪魔ageha」の現在を俯瞰できる内容になっております。
2階【エ-37】はなごよみ『正かなづかひ 理論と實踐』第2号
A5/218ページ/表紙・口絵カラー、本文モノクロ/1,000円。「宗教の信者は〈何〉を信じてゐるのか」を寄稿しました。この話題についてはネットでは語りません。
1階【D-36】エルハンブレ企画『幻想生物事典』
文字通り、幻想の生物に関する事典風の一冊。A4判、コピー。
コラボ企画
お隣「奇刊クリルタイ」さんとの合体配置記念コラボ企画として、「両ブースにて何かお買い上げの方」にもれなく「ゲニウス・ロキ紙袋+奇刊クリルタイvol.3(すでにお持ちの方は缶バッジ)を差し上げます(先着順)。紙袋は先着65名さままで。
紙袋のデザインはシンプルな文字のみ(書かれているのは、本誌で全訳したアレクサンダー・ポープの詩の原文一部です)。オタクっぽくないので街中でもオシャレに持ち歩けます。ぜひ一枚どうぞ!
写真の左にサイズがわかるように本を置いてみました。左端はB5サイズ「放課後 Vol.2」(今回は二つお隣のブース)、中央がA5サイズ『事物起源探究2011』(前回の新刊)。文フリのだいたいの刊行物がしっかり入る大きさです。
というわけでよろしくお願いいたします。
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