……埼玉県との境に位置する清瀬市は、日本でも多くの結核療養所が集中して建てられている「結核療養所の街」でした。東京府立清瀬病院を皮切りに、公営・民営の結核療養所が集まり、最終的には15の療養所を数えることとなりました。
ここでは俳人・石田波郷や、吉行淳之介が療養生活を送っていたことでも有名です。
今、結核のみの専門の療養所は残っていません。結核の治療法が変わり、結核が「薬を飲めば治る病」になって、療養所は役目を終えたといえます。しかし、あるものは廃院となり、あるものは一般病院となったとはいえ、結核の街の記憶が消えるわけではありません。
そこで、清瀬病院街のゲニウス・ロキを訪ねて歩いてみました。……
- サナトリウムの記憶
- 清瀬と結核療養所
- 清瀬病院街
……清瀬の病院街を歩くことは、まさに日本の明治以降の医療史を歩くことでもありました。
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