《松永英明のゲニウス・ロキ探索――「場所の記憶」「都市の歴史」を歩く、考える 》はまぐまぐで発行されているメールマガジンです。

2009年5月アーカイブ

No.036:「エレベーターで異世界に行く方法」と「境界」

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実は某出版社のオカルト系雑誌にて、コラムを書いてほしいという依頼が ありました。その原稿をちょっと手直ししてこちらでも紹介したいと思い ます。

テーマは「エレベーターで異世界に行く方法」。何じゃそりゃ、と思われ るでしょうが……

ちなみに、泉鏡花の『天守物語』『夜叉ヶ池』『海神別荘』などの小説はいずれも「この世界の人間が、あちら側の世界の妖怪たちの仲間になっていく」(境界を超えて異世界へと行く)ことをテーマとしています。

この世界と別の世界の境界については、本誌でも「道祖神」「庚申堂」などの話題で取り上げてきました。……

No.035:忌野清志郎の「多摩蘭坂」=たまらん坂(国立市・国分寺市)

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5月2日、素晴らしいロックミュージシャンだった忌野清志郎が亡くなりました。享年58歳でした。……

さて、この忌野清志郎の歌の一つに「多摩蘭坂」という曲があります。……

ところで、この「たまらん坂」の由来ですが、上記の立川経済新聞の記事では「長い急坂と悪路に学生や、リヤカー・荷車を引く人が「こんな坂たまらん」と言ったことから「たまらん坂(多摩蘭坂)」と名付けられたという。」と書かれています。

残念ながら、これは誤りです。「たまらん坂」と命名したのは一橋大学の(当時の)学生たちで、名前まで判明しているのです。

実は、この「たまらん坂」の由来について調べている小説があります。……

というわけで(例のごとく)実際に「たまらん坂」に行ってきました。……

忌野清志郎 多摩蘭坂

No.034:軍艦島のゲニウス・ロキとは何か

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このメルマガで私はできる限り「現地に行く」ことを重視しています。行けばわかるというのは思い上がりですが、行かなければわからないことがあるのも事実です。……

……高低差は、地図ではほとんどわかりませんが、坂を実際に登ったり下りたりすることで、「代官山は本当に「山」なのだ」という実感を得ました。

……写真は重要な資料ですが、実際に行って、周囲の雰囲気も含めて見ることで、自分なりのとらえ方ができるようになります。それがなくなる前に見ておきたい。私の考えはそこに行き着きます。

軍艦島を見たいというのも、確かに廃墟マニア的な好奇心が含まれていることは確かですが(神戸の摩耶観光ホテルにも前まで行ったことがあります)、それだけではない、軍艦島という場所の伝えてくるものを感じたいと思ったのです。それがゲニウス・ロキを探究するということだと考えています。……

軍艦島(端島)

No.033:最後の同潤会アパート三ノ輪&上野下

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軍艦島と同時期に東京・横浜にもRCコンクリート造の集合住宅(アパート)が生まれていました。それが「同潤会アパート」です。……

ほとんどのアパートは解体・再開発されていますが、3つだけそうではないところがあります。

  • 大塚女子アパートメント:解体されたが跡地はそのまま放置。
  • 三ノ輪アパート:すべて退去されて解体予定だが、まだ解体されていない。
  • 上野下アパート:現存。

三ノ輪アパートがまだ残っているというブログ記事を見つけたので、解体されないうちに行っておこうと思いました。

2009年5月1日、三ノ輪から上野下アパートへ向かった記録です。……

同潤会三ノ輪アパート

(注:2009年9月、三ノ輪アパートも解体されました)

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