「世界」と一致するもの

偽りの「愛国」、隣国への嫌悪

※この記事は草稿としてボツにしました。Gypsy Blood「愛すべき場所は二つ」/松永的愛国心論まとめ編にて改稿しています。
 本当はこういうことは書きたくない。政治的にセンシティブな話だし、ややこしい議論に巻き込まれたり、感情的になった右・左の人たちから脊髄反射的な攻撃を受けたりしかねないからだ。しかし、今、言わなければいけないように思う。

 本当の愛国というのは、隣国を嫌ったりバカにしたり粗を探したりすることではなく、自分たちを一層磨き上げ、隣国から尊敬される人になっていくことではないのか? 自称「愛国者」たちは、他人(の属するラベル)に対する悪口を言わなければ自分のアイデンティティを保てないほどおちぶれてしまったのか?

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アメリカ合衆国が「合州国」ではない理由についての資料集

 United States of America は、日本では「アメリカ合衆国」と訳す。states(州)がunited(合)したものなのだから「合州国」じゃないのか、という疑問はよく提出されるが、これは合衆国で正しい。

 「合衆」というのは今の「共和」つまり王政ではない合議制を意味する言葉、あるいは「協力し合う」という意味である。したがって、「アメリカ合衆国」とは「共和制度の国家アメリカ」、あるいは「アメリカ洲における連合諸邦が共同経営する国家」という意味で名づけられたのだ。

(追記。つまり、「衆が合する国」だと考えると、「それだったら州が合する国じゃないか」ということになるわけだが、実際には「合衆する国」という意味なのである。合衆=コラボレーション、とでも訳すとわかりやすいか。だから、合衆国=連邦とまったく同義であり、合衆国はUnited Statesの「直訳」ということになる。)

 ということを数年前に調べていたのだが、その資料を久々に発見したので、ネットに挙げておくことにする。したがって、今回は引用ばかりなのだが、そのへんはご容赦を。

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洋楽が買えなくなる!?レコード輸入権の問題点がわかってきた【ロフトプラスワン報告】

選択肢を保護しよう!! 著作権法改正でCDの輸入が規制される? 実態を知るためのシンポジウム」というシンポジウムがロフトプラスワンで開かれました。「洋楽の海外盤を買えなくなる!?」とも言われている今回の著作権法改正、実際のところ、何がどのように具体的に問題なのか、今までよくわかりませんでしたが、このシンポジウムでわかってきたように思います。

というわけで、私が理解したことを、私が理解したようにまとめてみました。事実誤認とかあれば適宜修正します。

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イラクのブロガーたちは人質事件をどう見たか

 今回の人質事件については、「自作自演」「自己責任」「自己負担」をめぐって右と左の陣営に分かれて罵り合っているような構図になっているが、そういうものとはまるで無関係に、「イラクのブロガーたちはこの事件についてどう書いているか」を集めてみた。イラク人またはイラク在住のブロガーの記事から単純に「japan」で検索し、ある程度まとまった見解を述べているものを訳したものである。
 で、いつものごとく念押ししておくと、私自身は単にこういう見解があるということを紹介しているだけであり、いずれの陣営にも与しない。

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自己責任:ややこしいときは面倒でも情報源に当たれ

 わたしたちは今、インターネットという強力な情報ツールを手に入れています。「我々は自分で直接取材して真実を知るという手段を持たないのだから、マスコミ報道を信じるしかない」と主張する人たちがいますが、インターネットを使える人がそのようなことを言うのは恥ずかしいことです。検索すれば、少なくとも複数のメディアによる報道内容が手に入り、比較検討することによって真実が見えてくることがあります。場合によっては当事者自身の発言や詳しい状況も判明します。
 それは決して「マスコミは嘘をついている」という意味ではありません。「その気になればわたしたち自身による自己検証は可能だ」ということです。それによって「ああ、やっぱり報道は正しかった」と思うこともあるでしょうし、「ニュアンスが違うなあ」と思うこともあるでしょう。あるいは「この報道は意図的だ」とわかることもあります。

 今回はパウエル長官の「自己責任」に関する発言についてこの続きで検証してみます。

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Weblog Awards 2004

1カ月遅れの話題で申し訳ないのですが、ウェブログ大賞2004の発表がありましたので、こちらでも紹介しておきます。(あとでコメント追加予定/ 11日少し追加)

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パクリの芸術 歌舞伎の「世界」と「趣向」

 正しいパクリ方論第二回。前回の正しいパクり方――藤原定家の「本歌取りの方法」に続いて、今回は歌舞伎の世界の話に入ります。

 その前に私の個人的な「正しいパクリ」と「正しくないパクリ=盗用」の境界線を明確にしておくと、それは「他人の着想を自分のものとは言わない。他人のものを使ったことをはっきりわかる形で示す」「先人に対する敬意を払う」という精神があるか否か、が最大の基準で、それ以外の形式的なものはその精神を反映するだけのものという程度にしかとらえていません。したがって、先日の「iframe問題」も完全に「盗用」と考えています。(※利用した作品の作者が「名前を出さなくていい」「出さないでくれ」という場合でも、「自分が発想した」と言わないのが筋でしょう)

 というわけで歌舞伎の話。

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本のサイズと内容の組み立て

 世の中にはいろいろなサイズの本がある。文庫とか新書とか単行本とか、ちょっと本棚を見渡してみればいろいろと目につくだろう。
 
 実は、この本のサイズをどうするかということは、どのようなレイアウトでどのように表現するかということと非常に密接な関係がある。単に拡大・縮小すればいいというものではなく、内容や表現したいスタイルに合った大きさというものがあるのだ。

 一冊の本というのは、単にその本文原稿だけではなく、レイアウトや文字の大きさや文字の配置といったものもすべて含めて、情報伝達の道具となっているのである。今回はこのことについて書いてみたい。

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第十惑星セドナ(仮)の伝説

太陽系10番目の惑星を確認 NASAが発表へ

米航空宇宙局(NASA)は、2002年秋にカリフォルニア工科大学の研究グループが見つけた冥王星の外側を回る天体について、太陽系の10番目の惑星だと確認し、米東部時間15日午後(日本時間16日未明)に正式に発表する。仮称として、イヌイット神話に登場する海の女神の名前から「セドナ」と名付けられた。
「第十惑星セドナ(仮)」の名前のもとになった海の女神セドナについての伝説が各種ネットで発見できたので、3種類ほど訳してみました。ちなみにイヌイットとはエスキモーと呼ばれてきた人たちのことです。

共通するのは、
・娘が人間じゃない相手のもとに嫁ぐ
・父親と一緒に実家に帰ることになる
・追ってくる夫(鳥人間)が海を荒らす
・父親は恐れて娘を海に投げ出す
・娘はカヤックの端に手をかける
・父親がそれを切り落とす
・落ちた指はアザラシやセイウチやクジラになる
・娘は海に沈んで女神になる
というパターン。どうしてこれが十番惑星なんでしょう?

※2005年7月発表の「第10惑星」については「第10惑星」は冥王星より遠く、大きい。発見者による解説ならびに裏事情 [絵文録ことのは]2005/08/02を参照してください。
関連記事⇒「第十惑星」セドナ(仮)の発見者は、惑星と考えていない

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アクセスこわい

 「小学一年生ぶろがー・ななちゃんのお父さん」ことモダシンの永沢さんが、大手サイト「やじうまWatch」からリンクされたことで悲鳴を上げている。

Modern Syntax: またやられたーやじうまWatch

紹介してくれるのはありがたいのですが、事前に連絡が欲しいんです。でないと、知らないうちにここのaivy.co.jpのWebサーバがつぶれちゃってたりするんです(涙

普通だったらアクセス多くて大喜びなんでしょうけど、ものには限度ってもんがありまして・・・

アクセス・ノイローゼになりそうです。
(これで、アダルトサイトからリンクされたらまた完全に死ぬな)

 私自身も、やじうまWatchからのアクセスが急増したため、借りていたCsideNetのサーバーが耐えきれず、いきなりアカウント停止されるという悲劇を味わって引っ越した経緯がある。だから、「アクセス・ノイローゼ」という感覚はわかる。まさに「アクセスこわい」の世界である。だが、私はリンクするなとは言わない。その理由を書く。

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