「世界」と一致するもの

放送大学を卒業しました。/社会人が大学で生涯学び続けるということ

このたび、放送大学を卒業しました(教養学部社会と産業コース)。大学を中退してから十数年、やっと「学士(教養)」の資格が認定されました。これで、マンガ家こうの史代さん(平成13年卒)の後輩になりました。

例年NHKホールで開かれる卒業式が今年は中止となり、各学習センターで卒業証書・学位記授与式が開かれましたが、その後の懇親会で他の卒業生の方の話を聞いて「社会人になってからの大学というのは本当に価値がある」と感じました。普通の大学(いわば就職予備校として単位・資格を揃えるのが目的)とは異なり、学びたい人が学ぶ大学を卒業できたことは自分にとっても嬉しいことです。

さらに、今年もまた選科履修生として再入学しました。というわけで生涯学習と放送大学について思うところなど。

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震災後、「今わたしにできること」なので、「今わたしがやっていること」「これからやりたいこと」

大震災から3週間が経ち、いろいろと混乱も起こっているが、その中で自分のやれることを淡々とやることが大事だと思う。やれることをやらないのも、やれないことをやろうとして無理するのも、どちらもよろしくないだろう。

一方で、「自分には何もできない」と非力感に陥っても仕方がない。たとえ小さくても、間接的でも、何かやれることはきっとある。

自分の場合はどうなのか、本当に小さなことばかりではあるが、もしかしたら何かの参考になるかもしれないと考え、「わたしが実際にやっていること」「これからやろうと思っていること」を書いてみたいと思う。

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政府による「日本全国首都化計画」文書が流出。日本の首都は「日本」、全国を十州に【4/1】

計画停電による業務の停滞を避けるために地方に本社を移転する企業が出ているが、4月1日、政治機能を停滞させないために各省庁を日本全国に分散させる「日本全国首都分散化計画」文書が流出し、話題となっている。

この計画は、これまでの「分都」や「首都機能分散」のレベルにとどまらず、日本の全土を首都とみなすほどの大規模な分散計画を土台としていることが特徴。同文書では「北京市が四国ほどの面積を持つような例もあり、国土の全土を首都と見なす考え方があってもよい」「首都への一極集中が問題視されるなら、いっそのこと全国を首都とすれば問題は解決する」「交通網と情報網を確保することで実現は容易」等としている。

また、日本全国が「都」となるため「東京都」は「東京府」とし、道州制を一歩進めた「十州制」の地域割りを想定。これは江戸時代末の佐藤信淵『宇内混同秘策』による八地域案に北海道・沖縄を加えたものである。

この文書の流出経路については不明であり、現時点で政府関係者からのコメントは得られていないが、専門家は「充分に想定できる構想。むしろ今まで出なかったことが不思議だ」と述べている。

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石原都知事の「花見自粛」には従うな。ひと工夫して「2011震災を乗り越えよう花見」をやろう!

石原都知事が「桜が咲いたからって一杯飲んで歓談するような状況じゃないと思いますよ。少なくとも夜間、明かりをつけての花見なんて自粛すべきだと思っております」と発言した(【東日本大震災】石原知事"花見禁止令" 戦争時の「連帯感は美しい」 - SankeiBiz(サンケイビズ)asahi.com(朝日新聞社):首都圏、花見宴会自粛...一方で「東北の酒飲んで支援」も - 社会)。都知事は「同胞の痛みを分かち合うことで初めて連帯感ができてくる」「戦争の時はみんな自分を抑え、こらえた。戦には敗れたが、あの時の日本人の連帯感は美しい」と述べたという。

だが、私は「経済を回せ」と言われている今だからこそ、花見をすべきだと思う。みんながしょんぼりするような連帯感など、この状況でかえって害悪だ。

もちろん、都内の仮設トイレや警察官が被災地に出払っているという状況はある。その状況を踏まえた上で、今の状況にふさわしい花見の仕方だってあるはずではないか。「不謹慎だから自粛して連帯しろ」というような気持ち悪い都知事命令にはあえて逆らって、「がんばろう日本」を配慮ある花見で盛り上げ、東北産品の売り上げにも貢献することを呼びかけたい。以下、私の考える「2011震災を乗り越えよう花見」の提案である。

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第14回「日本語教育と音声研究会」レポ:声優・若本規夫氏の操る声の秘密

2011年2月26日、早稲田大学にて第14回「日本語教育と音声」研究会(戸田貴子教授 - 早稲田大学大学院日本語教育研究科)が開催された。•参加費無料・事前申し込み不要ということで、興味ある分野でもあるため初参加した。

第14回のゲストは声優の若本規夫さん。私の予備知識ではしょこたんの「スカシカシパンマン」と、「人志松本のすべらない話」「嵐にしやがれ」のナレーションの人というだけのものだったが、その独特の声色はいやでも印象に残っていた。

当日、会場はなかなかの盛況で、第一部の若本さん目当ての人がおそらく過半数だったように思われる。以下、会場にてポメラでメモした内容をまとめた。※個人のメモであり、本人の発言そのままではないことをご了承ください。

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【書評】『グループアイドル進化論』:アイドル語りを誘発する本

マイコミ新書編集部より献本いただいていた『グループアイドル進化論――「アイドル戦国時代」がやってきた!』を何度か読み返している。「現場系」すなわちイベントに積極的に通うファンの立場からの視点として興味深い。ただ、私の思うところとはちょっと違うところもあるので、そのあたり含めて書評としてみたい。

グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~ (マイコミ新書)
「グループアイドル進化論 ~「アイドル戦国時代」がやってきた!~ (マイコミ新書)」
 [新書]
 著者:岡島 紳士,岡田 康宏
 出版:毎日コミュニケーションズ
 発売日:2011-01-25
 by ええもん屋.com

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選択式夫婦別姓議論と「日本人の姓/名字」の歴史

夫婦別姓をめぐる違憲訴訟がついに東京地裁に提訴された。

私自身は「選択式夫婦別姓」に賛成である(詳細は別稿にて述べたいが、私はさらに改姓・改名の自由を求める意見を持っており、その過程として選択式夫婦別姓に強く賛成する)。一方で「選択式」であるにも関わらず、同姓でない夫婦が生まれることを「家制度の破壊」であるととらえて反対する人たちも少なくない。

しかし、その家制度は本当に日本の「伝統」なのだろうか。私が調べた限り、そうではない。現在の戸籍制度は明治時代に民法によって作られた新しい制度だ。名前こそ「戸籍」という律令制由来の名称ではあるが、明治以前の「戸籍」の伝統を受け継ぐのではなく、むしろ明治維新後にヨーロッパ大陸法に基づいて徴税や徴兵を目的として作られた、たかだか150年の短い歴史しか持たない新しい制度であって、日本古来の伝統などとは到底呼べない。

ただ、一方でネット上では「明治以前は夫婦別姓だった」という記載も見られるが、こちらも正確ではない。

結論から言うなら、明治以前の日本の制度は「姓氏は出身氏族のものなので一生変わらないが、一家は同名字(兄弟でも分家すれば別名字)」だったのである。氏・姓・名字/苗字はすべて別のものであったが今はそれらがごっちゃになっている、という最低限の知識がそこには必要である。

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【書評】『日本人が知らないウィキリークス』:サイバースペースvs主権国家の闘争

知っている人が書いているというのもあって、『日本人が知らないウィキリークス』を購入して読んだ。ネット上の感想では7人の共著者のうち一部に称賛が集まっているようだが、私にとってはどの章も興味深かった。以下、章ごとに簡単に感想を述べてみたい。

日本人が知らないウィキリークス (新書y)
「日本人が知らないウィキリークス (新書y)」
 [新書]
 著者:小林 恭子,白井 聡,塚越 健司,津田 大介,八田 真行,浜野 喬士,孫崎 享
 出版:洋泉社
 発売日:2011-02-05
 by ええもん屋.com

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究極の内部告発サイト「じぶん告発ウィキサイト ウィキリークでス。」を公開しました

チュニジアやエジプトがえらいことになっている中、それとはまったく関係なく、究極の内部告発、すなわち自分で自分自身の恥ずかしいコトをリークするサイト「じぶん告発ウィキサイト ウィキリークでス。」を公開いたしました。

http://www.wikileakdes.org/

タイトルからもおわかりいただけると思いますが、ウィキリークス(Wikileaks.org)にインスパイヤされて作られたパロディサイトです。

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「タイガーマスク運動(伊達直人現象)」の限界を超えるために

2010年12月25日、前橋市の群馬県中央児童相談所に「伊達直人」を名乗る人物からランドセルが届けられたことをきっかけに、特に2010年1月4日以降、伊達直人/タイガーマスクその他の匿名で児童福祉施設に様々な寄贈が行なわれた。この動きは「タイガーマスク運動」「タイガーマスク現象」などとも呼ばれる。1月末の現在、報道は下火となっているが、おそらくこれは「何か人のためになることをしたい」と多くの人が願っていることの表われであると肯定的に受け止めたい。

この「好意」をよりよい形にしていくために、いろいろと考えてきたことをまとめてみたい。

※なお、アフィリエイト関連で仲良くさせていただいているあびるさんが「お願いタイガー! - 福祉施設への寄付マッチングサイト」というサイトを開設した。興味深い試みだと思うので同時に紹介させていただく。

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