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【書評】『日本人が知らないウィキリークス』:サイバースペースvs主権国家の闘争
知っている人が書いているというのもあって、『日本人が知らないウィキリークス』を購入して読んだ。ネット上の感想では7人の共著者のうち一部に称賛が集まっているようだが、私にとってはどの章も興味深かった。以下、章ごとに簡単に感想を述べてみたい。
[新書]
著者:小林 恭子,白井 聡,塚越 健司,津田 大介,八田 真行,浜野 喬士,孫崎 享
出版:洋泉社
発売日:2011-02-05
by ええもん屋.com
究極の内部告発サイト「じぶん告発ウィキサイト ウィキリークでス。」を公開しました
チュニジアやエジプトがえらいことになっている中、それとはまったく関係なく、究極の内部告発、すなわち自分で自分自身の恥ずかしいコトをリークするサイト「じぶん告発ウィキサイト ウィキリークでス。」を公開いたしました。
タイトルからもおわかりいただけると思いますが、ウィキリークス(Wikileaks.org)にインスパイヤされて作られたパロディサイトです。
ウィキリークス創設者アサンジの「被害者」女性が書いていた「合法的に復讐するための七段階」記事
ウィキリークス創設者アサンジ氏による「不意打ちセックス」容疑の自称「被害者」女性アンナ・アルディンさんは、自分のブログ「ardin.se」で「合法的に復讐するための七段階」という記事を公開していた。
2010年1月19日の記事「Sjustegsmodell för laglig hämnd ≪ ardin.se」は、直訳すると「合法的に復讐するための七段階」というタイトルである。これは、eHow.comというハウツーサイトの英文記事「How to Get Legal Revenge | eHow.com(合法的に復讐するための方法)」を参考にして、自分なりにアレンジして掲載しているものである(参考にされたページと表現は少し異なる)。
アサンジ氏が逮捕された事件そのものがアサンジを性的な容疑で陥れるためのものではないかとか、アルディンさんがCIAとつながりがあるかもしれないとか言われている中で、なかなか「シャレにならない」ブログ記事といえる。
そこでeHow.comの元記事も参考にしつつ、これをGoogle翻訳にて英訳したものを日本語訳してみた(直接日本語訳だと意味がわからないので)。重訳になるがご了承いただきたい。
「ウィキリークス創設者アサンジの「強姦」原告者がCIA工作員とつながっていた」との報道
ウィキリークス創設者アサンジの「強姦」原告者が、テロ行為で有罪判決を受けたこともあるCIA工作員とつながりがあった、という記事が「Raw Story」に掲載されていたので、こちらも訳しておく。
ここまでの関連記事
ウィキリークスの本当の「恐怖」――情報の受け手のリテラシーが問われるとき
前回の記事(ウィキリークス・アサンジ氏の「強姦」容疑は「コンドームなしセックス」が口実[絵文録ことのは]2010/12/08)に引き続き、ウィキリークス(Wikileaks)についての私の考えをまとめてみたい。
ウィキリークスの登場で、これまで機密であったものが機密でなくなる、といった部分は二次的な要素であると思う。問題は、ウィキリークスを「英雄」視あるいは逆に「極悪人」扱いするという点にある。つまり、わたしたち情報の「受け手」の側のリテラシーが極めて重要になるということだ。
たとえば「ウィキリークスの情報流出に各省庁戦々恐々」というニュースに対して「じゃあ漏洩しているのは本当の情報なんだ」という反応が見られた。これはリテラシー的には極めてまずい態度である。「各国政府がウィキリークスを圧力によってつぶそうとしている」は「ウィキリークスに載っている情報は真実」とイコールではない。しかし、それが混同される危険性がある。
わたしたちがウィキリークス(あるいは公安調査庁/公安警察情報流出や尖閣ビデオ問題)に対してどのようにとらえるか。特に「暴露する側は常に正しく正義、暴露される側が何を言ってもそれは言い訳」(あるいはその逆)というような受け取り方は決して正しい態度とは言えないことを、当たり前のことではあるがしっかりと押さえておきたい。
ウィキリークス・アサンジ氏の「強姦」容疑は「コンドームなしセックス」が口実
「英警察当局は7日、強姦(ごうかん)などの性犯罪容疑でスウェーデンから逮捕状が出ていた内部告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ容疑者(39)を逮捕した」(時事ドットコム:アサンジ容疑者を逮捕=性犯罪の疑い、ウィキリークス創設者-英警察)と報じられている問題だが、アサンジ氏の「強姦」疑惑は、スウェーデン当局によって「性行為の後半にコンドームなしの状態があった」ことを「同意なしの性行為を強要した」というふうにこじつけたものである、ということがアサンジ側弁護士によって主張されている。
その原文を見つけたので全訳しておきたい。今回は大手メディアによって「弁護側はこのように主張している」という部分がほとんど報じられていないので、資料として提示するものである。わたし自身の主張は一切含まれていないし、事実関係も判断する立場にない。
一部では「スウェーデンではコンドームなしでセックスしたら強姦とみなす法律がある」というように誤解されているようだが、そんなことはない。スウェーデン当局が、「コンドームが破れた」あるいは「二度目の行為で着用しなかった」ということを根拠に「不同意の性行為」である=「強姦である」との主張のもと立件しようとしている、というのが弁護士の主張である。
#(追記)「コンドーム着用を拒否してセックスしたならふつうに強姦じゃん」というツイートがあったが、アサンジが「着用を拒否した」という事実は記されていないし、女性側からも主張されていない。一方で「Wikileaks創設者のアサンジ氏をレイプ告発した美女の正体はCIA関係者?」という記事もある。真偽は不明(かつこの記事で「スウェーデンではそういう法律がある」というのは誤り)だがハニートラップの可能性も疑われる。
#(わたしに対する人格攻撃が始まっているので否定するために追記)コンドームは避妊対策としては不完全で、性病対策としての意味が大きい。もちろん、一人の固定された相手に限定されない性行為を行なう場合につけないのは最低だというのは言わずもがなの大前提である(男の側から言っても、はらませる危険性と性病の危険性を考えればつけないのは「恐怖」)。その上で「アサンジの性行為の時点で非着用であること含め同意があったと考えられる」。行為中あるいは行為後に女性たちがアサンジに不満を述べたとか拒絶したのにやられたという事実は確認できない。ここポイント。
軽はずみなSEX その落とし子が減りますように
――川村かおり「39番目の夢」
なお、ウィキリークスについて思うことは改めてブログ記事化したいと考えている(ウィキリークスの英雄視も敵対視も危険だと考えている)。