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京都亀岡暴走事故で3人の犯人の名前を6人分「暴い」たネットの暴走
kyoumoeさんのブログ記事で知ったのだが、京都亀岡暴走事故を起こした3人の「犯人」(運転手と二人の同乗者)の「本名」を「特定」したという情報がネットを駆け抜けていた。ただし、そこで「特定」された「犯人」の名前は6人分あった。
そこでツイッターで以下のようにつぶやいたところ、わたしには珍しくfavされることとなった。
3人の犯人の名前を「ネット」が6人分も暴いた件。少なくとも我々にはたとえ犯人であっても「社会的に抹殺する」権利はないし、ましてや無関係の人を殺人者扱いして責任取れるわけがない。 / “他人の名前を軽々しく書くな、クソ日本人どもが - …” htn.to/STE1ub
— 松永英明@ことのはさん (@kotono8) 4月 25, 2012
京大入試を知恵袋で訊いた受験生の手口をプロファイルする
京大をはじめとする入試大学の問題を試験時間中に「Yahoo!知恵袋」に投稿して回答を募っていた事件について、京都大学は被害届を提出すると報じられた。約20年前に2回目の受験でやっと京大に入学できた自分としては、こういうことをするのが結局は自分自身のためにならないことを自覚してほしいと思う。
今回は犯人と手口を推理してみる。私の推理としては、共犯がいる。いくら何でも、会場で問題をサイトに投稿するような不審なことをしていれば、試験監督以外の一般受験者からも発見されるはずだ。
したがって、受験者が「超小型カメラなどの手段で撮影した試験問題を外部へ送信」し、それを協力者(家族の可能性もある)が入力してaicezukiのidでYahoo!知恵袋に投稿(入力はPCの可能性もある)、その回答を何らかの手段で受験者に伝えたと考える。
試験会場にて携帯で知恵袋を見るのはリスクが高いので、メールで送信したかもしれない。だが、そういうものを見ること自体がリスクだ。イヤホンも無理。となると、憶測をたくましくすれば、モールス信号を振動で伝える手段などを使って、外部にはほぼわからない状態で回答を得たのかもしれないとも考えられる。いずれにしても、会場で携帯を使っていたとは言い切れない。
そして、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトの「回答の精度」についても最後に述べる。ネット丸写しの誤答によって犯人はすぐ割り出されるだろう。
「コレステロール値は高い方がよい」説を鵜呑みにするのはリテラシー欠如。2つの学会の背景から考える
コレステロール値:「高い方が死亡率低い」 日本脂質栄養学会で研究成果発表 /富山 - 毎日jp(毎日新聞)という報道があった。
動脈硬化の原因の一つとされるコレステロールについて、日本脂質栄養学会(理事長=浜崎智仁・富山大学和漢医薬学総合研究所教授)が「総コレステロール値またはLDL(悪玉)コレステロール値が高い方が総死亡率が低い」とする研究成果をまとめた。3、4日に愛知県犬山市で開かれる第19回日本脂質栄養学会で発表する。
コレステロール値(あるいは悪玉コレステロール値)が高い方がよい、というのは、今の医療現場の常識をひっくり返すものである。Blog vs. Media 時評の団藤保晴さんも「Blog vs. Media 時評 | 男性で逆だったコレステロールの善玉と悪玉」と、この日本脂質栄養学会の見解に沿った形で論評されている。
しかし、ことはそれほど単純ではない。日本脂質栄養学会はもともと「コレステロール値は高い方がいいんじゃないか」という意見を持つ人たちが作った学会であり、最大規模の学会である日本動脈硬化学会とは鋭く見解を異にしている。
医学会にはいろいろな学会があり、それぞれの意見も相違している。ある一つの学会で研究発表があったからといって、それで日本の医学の世界での見解ががらっと変わってしまうわけではない。この点について発表者のバックグラウンド等を見ていきたい。