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幸福実現党の研究(12)映画「仏陀再誕」徹底分析
公開前日に駅前で簡単なアンケートに答えるとただでチケットがもらえた幸福の科学の映画「仏陀再誕」。無駄にするのももったいないので、幸福実現党の研究の一環として、先日、丸の内TOEI1にて観賞してきた。
再誕の仏陀として描かれる「空野太陽」のルックスが、大川隆法氏の長男・大川宏洋氏と、あろうことか元オウム真理教マイトレーヤ正大師こと「ひかりの輪」代表・上祐史浩氏を足して割ったようであったのが最大のツッコミどころであろう。
結論から言えば、仏陀は再誕せず、大川隆法氏はゴータマ・ブッダの再誕ではなく、幸福の科学は仏陀の教えを知らず、映画としてはストーリーが甘い。
この映画について、硬軟両面から研究分析を進めてみたい。なお、以下の文章でゴータマ・ブッダと記しているのは、いわゆるお釈迦様、釈尊、釈迦牟尼仏のことである。
幸福実現党の研究(2)オバマ守護霊インタビュー
幸福実現党の研究第2回は、幸福の科学がオバマ大統領をどのように見ているのかについて、『オバマ守護霊インタビュー』というブックレットをもとに分析する。これによって、幸福の科学(幸福実現党)の世界情勢のとらえ方が浮き彫りになってくると思われる。
幸福実現党の研究(1)幸福の科学と新型インフルエンザ
宗教団体「幸福の科学」が「幸福実現党」という政党を結成したというニュースが流れたのは2009年5月末のことだった。そこで、この政党は一体何を目指しているのか、どういう政策を掲げているのかということを知りたいと考えた。
幸福実現党はどのような理念を有しているのか。批判するにせよ賛同するにせよ、まずは知ることだ。自分の価値判断はそれからでも遅くはない。というわけで、まずは彼ら自身の書いていることを読み、そしてどのような思想であるかを把握しようと考えた。第三者の分析より、まずは彼ら自身の言葉を彼ら自身の解釈で理解する必要がある。結論から言えば、幸福実現党は極めてエスノセントリズム的であった。
この幸福実現党の政策を踏まえた上で、現在の世論の趨勢に加え、さらにその選挙戦略(ドクター中松の擁立、出馬するしないが二転三転している状況など)を考えると、幸福実現党はおそらく一議席も獲得できずに終わるだろう。その後、どうなるのか。「真」「正」を掲げる宗教団体が母体であり、その教祖自ら出馬したにもかかわらず落選した場合、教団信者の思考としては「社会が間違っているから落選した」という結論に至るのは必然である。それは、幸福の科学がこの社会に牙を向く第一歩となりかねない。
これより数回に分けて、幸福実現党の研究を連載する。前半で思想・政策、次いで行動・戦略を扱う(一般的な報道等では、行動・戦略に偏りがちだろうと思う)。できれば、言葉尻ではなく、全体の流れをつかんで読んでいただきたい。
なお、この文章の書き手の「過去の経歴」的なものをあげつらう個人攻撃も各方面から行なわれるだろうと想像されるが(その中には真実ではないことを含む名誉棄損等もあるだろう)、ぜひそのような行為には荷担されないよう、読者の皆さまには強く要望したい。また、私は自民党・公明党・民主党・社民党・共産党その他含め、一切の支持政党を有さないことを明記しておく。
第一回は、幸福の科学の思想をざっくりと分析する。