硫化水素自殺2009年1~6月

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2009年4月24日 (金) 00:44時点における松永英明 (トーク | 投稿記録)による版
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硫化水素自殺事例年表。2009年1~6月分。

2009年

1月

1月4日


  • 午後10時24分、110番通報で山形市鈴川町のアパートに駆けつけた山形署員から山形市消防本部に「硫黄のにおいがするので硫化水素が発生しているようだ」と、特殊災害係などの出動要請。1階の居室の浴室で、この部屋に住む20歳代の女性と、知人の40歳代の男性が死亡。
1月13日


  • 【統計】2008年に硫化水素を使用した自殺者数が前年比で36.4倍となる1056人(暫定値)に上ったことが13日、警察庁のまとめで分かった。2007年の硫化水素による自殺者は29人。月ごとの死者数は最悪だった昨年4月をピークに減少傾向にあるといい、警察庁は「今後も対策を講じていく」としている。まとめによると、自殺者は昨年1月に27人、2月30人、3月64人と増え、4月には204人に急増。5月も193人、6月は131人と3けただった。7月以降は86人、69人、74人、76人、53人、49人となったという。
  • 午前7時35分ごろ、名古屋市北区金城1の教会から「駐車場に不審な車がある」と110番。「毒ガス(硫化水素)が発生しています」と張り紙がされた軽自動車。車から三重県四日市市の会社員男性(39)が遺体で見つかり、自殺と断定。同日午前3時15分ごろ、男性から妻の携帯電話に「本当にごめん」などとメールがあったため、家出人捜索願が出ていた。敷地内の幼稚園は休園になった。
1月14日


  • 午後10時5分ごろ、石川県能美市辰口町のドラッグストア「シメノドラッグ」に併設されたトイレで、店長(27)が店を閉めようとトイレの鍵をかけに行ったところ、卵が腐ったような異臭に気づき警察に通報。プラスチック製のバケツに茶褐色の液体が入っており、測定器の上限である50ppmの濃度の硫化水素を検出した。実際の濃度はさらに高いとみられる。悪質ないたずらの可能性。
1月16日


  • 【事故】午後5時23分ごろ、石垣市内の女性から「妹がトイレに入ったまま返事がなく、硫黄のにおいがする」と通報。トイレで同部屋に住む女性(40)が死亡。現場には漂白剤とトイレ用洗剤、ダニやカイガラムシなどの害虫駆除剤が発見された。駆除剤の注意書きには「酸性物質と混合すると有毒ガスの硫化水素を発生するので非常に危険」と記載されており、何らかの有毒ガスが発生したとみられる。
1月18日


  • 【調合ミス】午後7時過ぎ、大阪市西区のマンションの一室で、この部屋に住む自営業の36歳の男性が倒れているのを、外出から戻った妻が発見。室内には硫酸やエタノールなどの薬品の瓶やビーカーが残されていて、刺激臭がした。男性は薬品の調合が趣味。調合を誤った可能性。
1月26日


  • 午後10時45分ごろ、笛吹市御坂町の市営みさか桃源郷公園団地の2階建て2棟のうちの1階の一室から異臭がすると、住民から119番通報。硫化水素の発生元とみられる室内で少年(19)が死亡。

2月

2月2日
  • 午後7時20分ごろ、埼玉県上里町七本木の住宅の1階浴室で、この家の男子大学生学生(23)が倒れているのを母親(50)が見つけた。男子学生は病院に運ばれたがすでに死亡。母親も気分が悪くなり病院に運ばれた。母親の命に別条はない。浴室の入り口ドアには「入るな危険」との張り紙があった。
2月12日
  • アメリカ合衆国カリフォルニア州サンノゼで、2月12日朝に意識不明で発見され、サンタ・クララ・バレー医療センターの救急室に搬送されたGeorge Herrera(18)が、13日午後4時55分に亡くなった。死因は確定していないが、硫化水素を含む二つの鍋がベッドルームのテーブルにあった。San Jose Teenager Dies After Exposure To Hydrogen Sulfide
2月19日
  • 午後4時前、熊本市本山3丁目のマンションの4階に弟と住む姉が、部屋の入り口に「硫化水素発生中」との張り紙を見つけ、「異臭がする」と110番通報。現場は15階建てのマンション。午後5時前にこの部屋に住む19歳の男子学生の死亡が確認された。現場で硫化水素を検出。
2月25日
  • 午前9時30分ごろ、大阪府岸和田市「蜻蛉池公園」で駐車場に止まっていた乗用車のフロントガラスの内側に「有毒ガス発生」と書かれた紙が置かれ、運転席で男性がぐったりしているのを公園管理事務所の職員が発見。車内に複数の洗剤容器が残っていた。男性は35歳の元派遣社員。母親と2人暮らしで、約3年前から無職だった。車内には「生きていくことに疲れたので、死にたい」という内容の遺書があった。
2月28日
  • 午前6時20分ごろ、明石市大久保町西島の路上に止めてあった乗用車内で、同市の神戸学院大四回生の男性(25)がぐったりしているのを父親が発見、すでに死亡していた。車内からはトイレ用洗剤の容器がみつかった。車内に「成績で悩んでいる」という趣旨の遺書があった。27日に家族から捜索願が出されていた。

3月

3月3日
  • 午前11時10分ごろ、青森県弘前市水木在家で「農道に止めた車の中で人が死んでいるようだ」と近くを通り掛かった男性から110番があった。軽乗用車内で同県五所川原市金木町芦野・成田伸次さん(39)と青森市筒井八ツ橋・高谷結美さん(23)の遺体が見つかった。高谷さんは首付近に刃物によるとみられる数カ所の傷があり、胸部を刃物で刺されたことによる失血死。成田さんは硫化水素による中毒死。
3月5日
  • 午前9時半ごろ、高知県高岡郡越知町越知丙の宮の前公園駐車場に止まっていた乗用車内で男女二人が倒れているのを通行人が発見。二人は既に死亡。車内からトイレ用洗剤などが見つかった。同町内の男性(51)とその母親(79)と判明。
3月14日
  • 午前6時ころ、長野県佐久市臼田地籍の佐久総合病院東側河川敷駐車場で、駐車中の普通乗用車内で50歳ぐらいの男性が死亡しているのを通行人が発見。車内で硫化水素が発生していた。後部座席で工具箱を使って硫化水素を発生。
3月15日
  • 午前5時半ごろ、甲府市山宮町のスーパー駐車場に止められた軽乗用車内で、甲府市の少年(18)がぐったりしているのを友人の女性が発見。少年は既に死亡していた。車内に洗剤などの容器が残されていた。少年は県立高校を卒業したばかり。救出に駆けつけた父親と友人2人のあわせて3人が、気分が悪くなって病院で手当てを受けた。
  • 午後4時半ごろ、滋賀県彦根市八坂町のドラッグストアで、客が「駐車場の車の中で寝ている人がいる」と女性店員(34)に連絡、店員はドアにガムテープで目張りしてあるのに気付き119番通報。車内の男性3人は死亡していた。3人はいずれも30歳前後で外傷はなく、ジーパン、ジャンパー、パーカなどを着用していた。車内に洗浄剤の容器やプラスチック製バケツなどがあった。3人は大阪府池田市の会社員(31)、草津市の大学生(23)、大阪市の職業不詳の男性(28)とわかった。3人は硫化水素による中毒死で、車内からそれぞれが記したと見られる遺書のような紙が3枚見つかった。会社員は仕事のことで家族に悩みをもらしていた。
3月17日
  • 17日午前9時半ごろ、三重県津市藤方の住宅街の駐車場に止めた乗用車内で県警本部勤務の男性巡査(26)が死亡しているのを同僚が見つけた。同日朝から出勤せず、同僚が捜して発見した。県警は自殺とみている。
3月19日
  • 午前7時30分ごろ、兵庫県尼崎市南武庫之荘7丁目のマンション「アルデール武庫之荘」903号室から異臭がすると、住民から110番。浴室でこの部屋の住民とみられる男性(46)がすでに死亡。浴室から高濃度の硫化水素が発生。部屋の玄関扉には「毒ガス発生。扉を開けるな」などと書かれた紙が張られていた。
3月20日
  • 午前10時10分ごろ、松江市黒田町の住宅に住む女性から、「息子がトイレ内で自殺を図ったのではないか」と通報。2階のトイレには、「硫化水素発生」などと書かれたはり紙があり、この家に住む20代の男性が遺体で見つかった。トイレの中から硫化水素が検出され、また、硫化水素を発生させたと見られる跡があった。亡くなった20代の男性は、祖母と母親の3人暮らし。
3月23日
  • 午後8時20分ごろ、名古屋市中区橘1の11階建てマンションで、男性会社員(47)が4階の自宅に帰宅したところ、玄関のドアに「硫化水素発生中。中に入るな。お父さんごめんなさい」などと書いた張り紙があるのを発見し、119番。浴室で会社員の息子で高校2年の少年(17)が死亡しているのが見つかった。浴室にトイレ用洗剤などがあった。
3月24日
  • 午後11時20分ごろ、各務原市川島笠田町の河川環境楽園の駐車場で、巡回中の警備員が、駐車中の軽ワゴン車のフロントガラスに「硫化水素」と書かれた張り紙を発見。運転席で女性(35)が死亡。女性は市内在住。車内で硫化水素を発生させた容器が見つかった。
3月26日
  • 午前7時30分頃、宮古島市内のレンタカー会社の敷地内(洗車場)で、男性が倒れているのを出勤した従業員が見つけた。市内に住む62才の男性。洗剤の容器などがあった。
  • 午後3時40分ごろ、津市戸木町に住む主婦(54)から「自宅の物置の中で息子が死んでいる」と119番通報。女性の息子の大学生(23)が死亡。物置の中からビニール袋に入った洗剤や殺菌剤が見つかった。大学生は県外の大学に在籍しているが、帰省中だった。現場は近鉄名古屋線久居駅から北西に約2キロの住宅地。
3月31日
  • 正午過ぎ、金沢市畝田中レオパレスセントラルKの一室で郵便受けに3日分以上の新聞がたまっているのを不審に思った管理人が通報。管理人らがカギを開けて部屋の中に入ったところ玄関先に「硫化水素発生中」と書かれた紙が置かれ、室内から男性の遺体が見つかった。遺体は死後数日経過。

4月

4月1日
  • 午前10時前、山梨県中央市の住宅の玄関に「硫化水素発生中立ち入り禁止」と書かれた紙がはってあるのを郵便局配達員が発見、市役所支所を通じて通報。現場では異臭がして硫化水素が拡散しているおそれがあった。道路を挟んだ向かいに中央市立豊富保育園・豊富小学校があり、園児や児童などおよそ100人も一時避難。住宅の中では、浴室で男性がうつぶせの状態で死亡しており、家の中から遺書のようなものが見つかった。死亡していたのは住人とみられる30代の男性。
4月5日
  • 【未遂?】午後9時25分ごろ、山形県山辺町山辺の町営住宅で、3階に住む女性から「娘が袋をかぶって意識を失っている」と町役場に通報。浴室で倒れていた女性(22)は意識不明のまま医療機関に運ばれ、治療を受けている。硫化水素で自殺を図ったとみられる。
4月8日
  • 午前10時半頃、名古屋市中区丸の内のホテル「東横イン名古屋丸の内」から硫黄のような異臭がすると119番。異臭のする部屋で30歳ぐらいの男性が死亡。男性は浴室で倒れ、近くにトイレ洗剤などが置いてあった。室内から硫化水素が検出された。宿泊客や従業員ら約30人が避難。
4月19日
  • 午後5時半ごろ、山梨県中央市成島の住宅に住む男性から「息子が倒れている」と110番。同居する息子の無職男性(31)が敷地内の物置から遺体で見つかった。現場に家庭用洗剤が落ちていた。
4月20日
  • 4月21日午後1時30分ごろ、タレントの清水由貴子さん(49)が静岡県駿東郡小山町大御神の冨士霊園で亡くなっているのが発見された。父親の眠る墓石の前で倒れており、硫化水素を吸い込んで自殺したとみられる。頭の下には洗面器の入ったポリ袋があり、硫化水素が検出された。「ご迷惑をかけてすいません」などと手書きされた紙を持っていた。そばには車いすに座った母親がおり、衰弱していたものの命に別条はなかった。
清水さん母子は午後3時30分、JR御殿場駅のタクシー乗り場でタクシーに乗車。母の車いすをトランクに積み、母に手を貸して後部座席に乗せた。3時50分ごろに霊園内の会館前で途中下車。母をトイレに行かせ、花と線香を購入した。母をもう1度車いすに乗せ、運転手と一緒に車いすを押すなど、30分程度の時間を費やした。霊園内の父の墓石に到着したのが午後4時25分。乗車時は駅に戻る往復利用の予定だったが、清水さんは「もうちょっと時間がかかりそうだから、1度帰って下さい」と運転手に告げ、親子でその場に残った。その約30分後の午後5時ごろ、清水さんは硫化水素を吸って自殺した。
清水さんはテレビのオーディション番組「スター誕生!」で優勝し、1977年に「お元気ですか」で歌手デビューした。バラエティー番組「欽ちゃんの週刊欽曜日」などに出演。ドラマや映画などでも活躍した。2006年3月、病気がちな母親の介護のため事務所を辞めていた。