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提供: 閾ペディアことのは
ナビゲーションに移動検索に移動×(バツ、ペケ、罰点、バッテン)は、日本語の約物・記号の一つ。一般的には、「よくない」ことを示すために使われる。パソコンやDTPでは乗算記号を×として流用することが多い。
用法
主に「○」との対比で、誤り・否定・不可などのネガティブな意味を表わす。表などで、該当するものがないことを表わすこともある。
戦前の検閲において、伏せ字として使われたこともあった。
スポーツ
相撲の星取表では、引き分けを意味する。
競馬など
競馬・競艇・競輪・オートレースなどの予想では、上位に来る可能性のある馬や選手を表わす。可能性が未知数(X=エックス)に由来するともされる。
起源・由来
「バツ」という名称は「罰点」の略であるとされている。
関西圏では「ペケ」と呼ぶことも多い。これは中国語の「不可(buke、プーカー)」に由来するという説もあるが、定かではない。
源氏物語湖月抄(宝暦八年=1758年以前)には、「真淵の書き入れは尋常のそれとは異なり、『湖月抄』の注釈部分を大胆に墨で罰点を付けたり貼り紙をしたりして、自説を欄外などに墨や朱で書き込んでいる」ものがある。間違いを消すための×印は江戸時代から使われていたと考えられる。ただし、それが小さな×印につながった経緯は不明である。
西洋のX記号との関連も深いように思われる。西洋のX記号は、十字架からネガティブな連想を持つようになった。
バツイチ、バツニ
離婚歴があると、その回数に応じて「バツ1(ばついち)」「バツ2(ばつに)」……等々と呼ばれる。これは、離婚した場合、戸籍にバツ印がつけられることに由来する。ただし、バツ印は実際には「除籍」の際に付けられるため、結婚の際に新しい戸籍を作る段階ですでに一つバツがついていることになる。また、これは紙戸籍時代の習慣であり、電子戸籍ではバツ印は付けられない。