幸福実現党

出典: 閾ペディアことのは

幸福実現党(こうふくじつげんとう、The Happiness Realization Party)は、宗教法人・幸福の科学を母体とした日本の宗教政党。2009年に結党された。

目次

政策

幸福実現党の政策は、小さな政府を目指す「ネオリベラリズム(新自由主義)」、日本人・日本国の優越性を説く「エスノセントリズム(自民族中心主義)」を基調とし、右翼民族派や小泉改革型ネオリベラリズムと非常に親和性が高く、2009年衆議院選挙でも安倍晋太郎元首相や古賀誠、西村真悟、小池百合子、中川昭一らを支持した。

経済政策としては、消費税・相続税・贈与税を全廃することで冷え込んだ消費を喚起するとしている。これと合わせて金融緩和によって企業を支援し、経済成長を実現すると主張している。一方、福祉重視政策を「働いている者から取り上げて怠け者にばらまくことであって許せない」と主張。結果の平等ではなく、機会の平等を重視するよう主張している。

対外・国防的には、オバマ大統領が日米同盟を軽視すると批判している。また北朝鮮・金正日が日本に核ミサイルを撃ち込もうとしているのだから、核基地の先制攻撃ができるようにすべきだとの主張を行なっている(また、ミサイル防衛については、ドクター中松ディフェンスも採用する)。この北朝鮮を操っているという中国を含め、反北朝鮮・反中国の態度をあからさまに示しており、排外主義的な一部右翼民族派やネット上で反「特定アジア」を標榜する者たちとの親和性が極めて高い。ただし、外国人移民によって日本の人口を3億人にすることで日本の衰退を防ぐといった政策については、一概に排外主義と言い切れない要素がある(ただし、日本への忠誠を誓い、日本の国防に参与することが必要としており、「日本国」を世界のトップの国にしたいという意味でのナショナリズム、エスノセントリズムに裏付けられている)。

一方で、天皇は廃止しないが文化的な存在にとどめると主張したため、チャンネル桜などの右翼民族派から激しく批判される要因となっている。

新・日本国憲法試案では、大統領制による夜警国家を目指すことが明記されている。また、マスメディアへの反発から言論・表現の自由を制限することを表明している。さらに、宗教政党として政教分離について十分な理解を有さないことが、この憲法解説から読み取れる。

なお、「オバマ守護霊インタビュー」「金正日守護霊インタビュー」「鳩山由紀夫守護霊インタビュー」「明治天皇・昭和天皇守護霊インタビュー」などを発表してきた。これは、他者の(潜在意識の)言葉を勝手に捏造し、それをもとに批判するという「守護霊メソッド」を駆使するものである。明治天皇・昭和天皇守護霊については、天皇制に対する扱いに関して、右翼民族派からの批判をかわすために持ち出したものと思われるが、逆効果であろう。

政党組織

幸福実現党は2009年4月30日、大川隆法総裁による「幸福実現党宣言」で公表され、登記上は5月に設立された。その思想・理念・政策はすべて大川隆法氏によるものであり、幸福実現党は(再誕の仏陀であるエル・カンターレ)大川隆法氏の正法による地上ユートピアを実現するための政治の世界における組織であるといえる。

結党後の行動は、極めて「右往左往」的である。すなわち、2009年衆議院議員選挙までの期間に限っても、党首が(大川隆法氏の雑誌インタビューによると)3代党首・饗庭直道→4代党首・大川きょう子→党首代行・本地川瑞祥と変わった。また大川隆法氏は当初党運営には関わらないとしていたにもかかわらず7月22日には党総裁となり、また出馬する・しないについても二転三転した。さらに、公示直前には選挙そのものから撤退するという報道があった当日に出馬を表明。立候補予定者も選挙区が頻繁に変更されるなど、統制が取れているとは言い難い状況であった。また、ドクター中松を特別代表として擁立するなどの奇妙な動きも見られた。

前哨戦となる東京都議会議員選挙、仙台市長選で全敗。さらに、衆議院議員選挙では337人(小選挙区288人、比例代表区49人)の大量候補を擁立したが、大川隆法総裁を含む全員が下位で落選した。選挙後、政党要件を満たさないため「諸派」と扱われたことなどについて、幸福実現党はマスコミや北朝鮮の陰謀説を唱えている。

2010年の参議院選にも候補者を立てる予定。

年表

この年表は、『ザ・リバティ』2009年7月号「幸福実現党結成!」特集号、幸福実現党公式サイトのプレスリリースpdfという幸福実現党側の資料に加え、一般報道その他の資料をもとにまとめた。敬称略。

1989年

  • 7月:大川総裁、官庁にある不要なものを指摘(講演会)

1991年

  • 1月19日:「ノストラダムス戦慄の啓示
  • 2月21日:(社)安全保障懇話会主催「日本の安全保障」講演(グランドヒル市ヶ谷)で、「まあ近いうちに加藤紘一さん総理大臣になられると私思っているんですけど」と発言。
  • 9月:「フライデー事件」(教団では「希望の革命」と呼ぶ)。小川知子、故・景山民夫らが先頭に立って講談社に抗議。

1994年

  • 10月:官僚はマスコミに敗れると予測(講演会)
  • 12月:ヘア・ヌード批判(週刊現代による批判記事に対抗)

1995年

  • 7月:大川総裁、「新生日本の指針」(御生誕祭での講演)にて「私は、幸福の科学の正会員であり、かつて釈迦族の一員でもあった、三塚博氏を、次の総理大臣に推薦いたします。(満場の拍手)みなさまがたの力強いご協力とご支援をお願いします。世紀末、救国のために、幸福の科学政権を打ち立てましょう」と発言。実際には、故・三塚博氏自身は正会員ではなく、妻が月刊誌を購読していただけだった。
  • 8月:幸福の科学出版より、『三塚博総理大臣待望論―智慧と勇気の哲人政治家に世紀末日本を託す』を出版。
  • 9月:建築規制の撤廃を提言(講演会。容積率の緩和を歓迎)

1998年

  • 2月:飛行機のシャトル便を提言(『ザ・リバティ』4月号)
  • 3月:中国人留学生大量受け入れを提言(『ザ・リバティ』5月号)
  • 4月:ゆとり教育批判(講演会)、社会人向け教育資本の整備を提言(『ザ・リバティ』6月号)
  • 5月:企業家育成・規制緩和・ベンチャー減税を提言(『ザ・リバティ』7月号)
  • 6月:高速道路フリーウェイ化提言(『ザ・リバティ』8月号)
  • 9月:自由な企業家精神、企業の育成こそ銀行の使命と指摘(『ザ・リバティ』11月号)

1999年

  • 4月11日:東京都知事選にて、幸福の科学は故・柿沢弘治候補を支持。
  • 4月:「地域振興券」を批判(『ザ・リバティ』6月号)
  • 5月:ヘア・ヌード告知の新聞広告を批判(『ザ・リバティ』7月号)
  • 9月:北朝鮮対策を提言(『ザ・リバティ』11月号)
  • 10月:2000円札発行批判(『ザ・リバティ』12月号)
  • 11月:民間企業と国営事業について提言(『ザ・リバティ』1月号)

2000年

  • 4月:公立学校のグレード別教科書導入を提言(『ザ・リバティ』6月号)
  • 6月:ITバブルへの問題意識を喚起(『ザ・リバティ』8月号)
  • 12月:女性専用車両提言(『ザ・リバティ』2月号)

2001年

  • 2月:ホーム転落防止対策を提案(『ザ・リバティ』4月号)

2003年

  • 1月:自殺防止を提言(『ザ・リバティ』3月号)
  • 4月:SARSの根本解決法を提言(『ザ・リバティ』6月号)
  • 7~9月:蔓延する人身売買を批判(『ザ・リバティ』9~11月号)

2005年

  • 10月:NHK民営化を提言(『ザ・リバティ』12月号)
  • 11月:新たな無税国家論を提言(『ザ・リバティ』1月号)

2006年

  • 7月:北朝鮮への多国籍包囲網を提言(『ザ・リバティ』9月号)
  • 9月:中高生の奉仕義務化は「現代の下放政策」と批判(『ザ・リバティ』11月号)

2007年

  • 7月29日:参議院選挙で丸川珠代、中山恭子らを支援。
  • 8月:中国が日本を「属領化」すると警告(『ザ・リバティ』10月号)
  • 10月:沖縄が危ないと警告(『ザ・リバティ』12月号)

2008年

  • 2月:「未来ユートピア政治研究会」設立。
  • 3月:小沢民主党のゴネすぎを指摘(『ザ・リバティ』5月号)
  • 5月:外国人移民受け入れを提言(『ザ・リバティ』7月号)
  • 8月末:「総裁補佐」「副総裁」大川きょう子夫人(文殊菩薩、ナイチンゲール、アフロディーテ)がすべての役職を退く。同時に、教団のホームページから経歴や業績を紹介するコーナーが削除され、幸福の科学出版の著作もすべて撤去。「今日からきょう子氏を『先生』と呼ぶ必要はない」とのお達しもあったという。夫人の出身地で「準聖地」だった秋田県の田沢湖正心館・文殊館の文殊像やナイチンゲール像もすべて撤去された。(幸福の科学に「異変」 教祖夫人を一信者に降格:FACTA online
  • 9月:麻生首相に、解散を急ぐべきではなく、日本がリーダーとして世界の金融危機を救えと助言(法話「成功への道は無限にある」(10月)、「一日一生で生きよ」(11月)で、助言したことが明かされた。「衆議院の解散を急ぐな。日本は外交で頑張り、金融の面で世界のイニシアチブを取るべきである。日本がリーダーになって、世界の経済危機を救うべき」との趣旨)
  • 10月:アメリカの景気後退に対し世界恐慌は起きないと明言(法話「ニューヨークで考えたこと」で「アメリカ経済の底力はまだ強いのです。今回の景気後退は、大恐慌とは全然違うものです」)
  • 11月:オバマ守護霊インタビュー(『ザ・リバティ』1月号)
  • 12月:オバマ悲劇の転生(『ザ・リバティ』2月号)

2009年

  • 3月29日:千葉県知事選挙において無所属・森田健作(自民一部県議支援)が当選。幸福の科学の支援を受けていた。
  • 4月30日:幸福の科学グループ創始者(兼)総裁 大川隆法が法話「幸福実現党宣言」を説く。この内容は単行本『幸福実現党宣言』第一章に収録されている。
  • 5月10日:日比谷公会堂「幸福実現党結党宣言」。饗庭直道党首が挨拶。
  • 5月20日:政治団体「幸福実現党」を設立することを決め、記者会見を行なうと発表。
  • 5月23日:東京都選管を通じ、総務省に政治団体「幸福実現党」の設立を届け出。大川隆法総裁は立候補しないと発表。
    • 党首 饗庭直道
    • 党首補佐 大川きょう子「立宗名誉補佐」
    • 幹事長 佐藤直史
    • 広報本部長 小林早賢
  • 5月25日:幸福実現党立党記者会見をパストラル虎ノ門にて開催。幸福実現党公式サイトを公開。
  • 5月27日:幸福実現党立党大会をホテルパシフィック東京で開催。主要全国紙の朝刊に『幸福実現党宣言』の全面広告。「金田一少年の事件簿」さとうふみやは、麻生太郎首相の福岡8区から立候補し、マンガ対決とされる。この日、森田健作千葉県知事が記者会見で、3月の知事選に際して幸福の科学から支援を受けていたことを認めた。
  • 5月28日:主要全国紙の朝刊に幸福実現党の半面広告。
  • 6月4日:小選挙区280人、比例代表区36人の公認候補を決定。
    • 党首 大川きょう子
    • 幹事長 小林早賢
    • 広報本部長 饗庭直道(比例東京ブロックから東京12区へ変更)
    • 総務会長代理 佐藤直史(東京12区から比例北海道ブロックへ変更)
  • 6月5日:幸福実現党党本部にて記者会見を開催。サイト上の綱領も「憲法9条改正。北朝鮮のミサイルから日本を守ります。/消費税・相続税全廃。あなたの財産を倍増させます。」に変更される。
  • 6月21日:幸福実現党創立者大川隆法『新・日本国憲法試案』を発表。
  • 7月3日:東京都議会議員選挙に10人の候補を擁立。幸福実現党公式サイトの英語版を公開。
  • 7月4日:「北朝鮮のミサイル発射に関する抗議声明」を発表。
  • 7月5日:瀬戸弘幸(前維新政党・新風副代表)ら主催の政治セミナー「『幸福の科学』の政界進出の背景と影響」開催。
  • 7月8日:仙台市長選挙に候補者擁立。
  • 7月12日:東京都議会議員選挙。10人とも落選。都議選得票数・得票率一覧
  • 7月22日:大川隆法総裁が「党総裁」に就任。衆議院選挙に幸福実現党の比例代表東京ブロック1位で立候補することを表明。大川総裁は「幸福の科学が本気で勝負に出るという決意表明である」と宣言した。大川きょう子党首は、党首のまま比例代表東京ブロック2位からの出馬。
  • 7月26日:仙台市長選挙。落選。仙台市長選得票数・得票率
  • 7月29日:ドクター・中松を特別代表として招聘。比例東京ブロック2位での擁立を表明。
    • 宣伝局長 大川きょう子(党首の役職は消滅)
  • 7月30日:日本文化チャンネル桜の水島総代表が幸福実現党を批判。
  • 8月2日:産経新聞掲載の「激論・日本の選択」と題した意見広告(全面広告二面分)にて、田母神俊雄・航空幕僚長と大川きょう子党首の対談が掲載される。
  • 8月13日:未明、「衆院選:幸福実現党が全面撤退方針」が決定されたとの報道。これに対し、饗庭直道広報本部長が記者会見。「8月18日の公示日を控え、幸福実現党ではこの数日間、「自民党の大敗と民主党政権の実現を阻止するために、あえて身を引く」という方針を、選択肢の一つとして検討しておりました。」「しかし、党役員ならびに全候補者を含めた党会議を行った結果、現在のところ国難を克服する政策を持ち合わせた政党は幸福実現党以外にはなく、日本の未来を切り開くためにも、現時点では戦いを続行することといたしました。」と発表。「民主党政権の実現を阻止するため、保守勢力と選挙協力できる所には推薦を出し、立候補しない」考えを示した。
  • 8月14日:衆議院選への出馬を決定。北海道11区からの出馬を取りやめ、自民党・中川昭一の応援に回ることを発表。
  • 8月15日:8月13日夜の役員会での決議を発表。大川隆法総裁は党総裁であるが、不出馬。「総裁自身が勝ち負けの世界に入っていくことには問題がある」などの理由による。
    • 党首代行 饗庭直道(比例東京ブロック1位)
    • 田中順子 広報本部長
    • 宣伝局長であった大川きょう子は党役員から下り、不出馬となる。
  • 8月16日:大川隆法総裁は不出馬をとりやめ、比例近畿ブロック1位で出馬することに最終決定。
    • 党首代行 本地川瑞祥(比例東京ブロック1位)
    • 宣伝局長 饗庭直道(比例東京ブロック7位)
  • 8月18日:衆議院議員選挙に337人(小選挙区288人、比例代表区49人)の候補を擁立。総裁は比例近畿ブロック第1位で出馬。
  • 8月30日:衆議院議員選挙。大川隆法総裁含む337人全員が落選。比例代表結果小選挙区結果
  • 9月2日:本地川瑞祥党首代行が、選挙の責任を取り辞任するも、再選され、党首に就任。
    • 党首 本地川瑞祥
  • 9月5日:鳥取県警は、NPO法人にこにこファーム理事長(64)を公職選挙法違反(買収の約束)容疑で逮捕。障害者を含む男女6人に対し、幸福実現党候補に投票する見返りに現金数千円を渡す約束をした。9月18日、罰金20万円の略式命令。
  • 9月10日:宮城県警は、宮城6区から幸福実現党公認で立候補した候補を公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕。8月中旬から下旬ごろ、運動員数人に有権者宅を戸別訪問させた報酬として、現金計約45万円を渡した疑い。陣営の出納責任者も同容疑で11日逮捕。
  • 9月16日:大川隆法党総裁が、党総裁職を辞任。
    • 党首:木村智重
    • 幹事長:林雅敏(前 総務会長)
    • 政調会長:黒川白雲(留任)
    • 総務会長:松島弘典(前 選挙対策委員長代理)
    • 選挙対策委員長:佐藤直史(前 総務会長代理)
    • 広報本部長:田中順子(留任)
    • 広報本部長代理:饗庭直道(前 宣伝局長)
  • 10月25日:参議院議員補欠選挙。神奈川選挙区、静岡選挙区いずれも候補を立てるが最下位落選。参院補選結果

党首

党首在任期間
3饗庭直道2009年5月23日 - 2009年6月3日
4大川きょう子2009年6月4日 - 2009年7月29日
5本地川瑞祥2009年9月2日 - 2009年9月12日
6木村智重2009年9月12日 -
総裁在任期間
1大川隆法2009年7月22日 - 2009年9月12日

その他、党特別代表:ドクター・中松。


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